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心とからだの四方山話
第4回 尿酸・痛風と冷奴

夏の暑い盛りになると、冷やしたビールと冷奴(冷し豆腐)でひと時を楽しむ人々も多くなってくる。結構な風景ではあるが、時には痛い目に会うことがあることも忘れないでほしい。

ある夏の出来事である。高尿酸血症のためザイロリック1錠/夕(尿酸値を下げる薬)を内服中の患者さんが、 7月の声を聞くと同時に血中尿酸値が急激に上昇し始めた。普段は5mg/dl前後であった尿酸値が見る見るうちに6mg台、7mg台へと上昇していった。 その度に投与中のザイロリックを2錠/朝、夕、3錠/朝、昼、夕と増量していったが、尿酸値の上昇は抑制できず、とうとう10mg/dl台を越すようにな り、両足の親指の付け根がいささか腫れて痛みを感じるようになって来た。明らかに痛風の発症である。尿酸値の上昇は、通常豆類や魚、肉などのたんぱく質を 多く含む食品を多量に摂取した際にしばしば観察される。

7月になって食事内容がどこか変わったかどうか尋ねてみても、特に変わったことはないとの返事である。もと もと魚や肉はそれほど好きではないし、ビールのつまみとしてピーナッツや枝豆も食べていないと言う。そんなことはないはずだと思いながら、さらに突っ込ん で質問を繰り返していると、「そういえば、7月になってから冷奴を毎日、朝、昼、夕と1丁ずつ食べています」とのことであった。急激に尿酸値を上げていた 犯人は毎日の冷奴3丁であった。そしてその威力は尿酸値を下げる特効薬ともいえるザイロリックをいくら増量しても抑えきれないぐらい強力であった。

尿酸値をあげる食品としては、動物性食品と豆類が知られている。そして、動物性食品の中では、魚、肉は血中 コレステロール値と尿酸値を同時に上昇させるが、卵類はコレステロール値は上昇させても尿酸値はほとんど上昇させない。一方、豆類は尿酸値を上昇させるも のの、血中コレステロール値には影響を及ぼさない。このような食品の特性から、例えば、コレステロール値は高いが尿酸値は低い場合などは、卵類の食べすぎ であることがわかる。さらにコレステロール値は低いが尿酸値は高い場合には、豆類の食べすぎと判断できる。

豆類を食べると尿酸が上がりやすくなるため、納豆、豆乳、枝豆、ピーナッツなどの豆類や豆腐類は体に良いとはいえ、食べ過ぎないように注意する必要がある。

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