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文科省による2008年度「全国学力・学習状況調査」の結果公表に対する書記長談話

2008年8月29日

日本教職員組合 書記長 岡本泰良

本日、文科省は、2008年度「全国学力・学習状況調査」(4月22日実施)に関する調査結果および分析データを公表した。

文科省は、「知識」に関するA問題、「活用」に関するB問題とも、昨年度に比べ正答率が10〜15%ほど低 下しているが、問題の難易度が高くなったことによるものであり、過去の調査と同一問題の正答状況等を踏まえると、学力が低下しているとは言えないとの見解 を示した。また、活用する力に課題があること、都道府県においてもばらつきが小さいこと等、課題や傾向については昨年度とほぼ同様の内容となっている。ま た、今年度、新規に調査した項目から「テストで間違えたところを後で勉強している児童生徒の方が正答率が高い」、「家で自分で計画を立てて勉強する児童生 徒の方が正答率が高い」などが明らかになったとしているが、ごく当たり前の結果が示されたにすぎない。

文科省は、本調査は序列化・競争を目的とするものではないとしてきたが、鳥取県において、各市町村・学校別 の結果公表を求める情報開示請求を認める答申が出されるなど、調査の趣旨に反する動きが出てきている。鳥取県教育委員会は結果公表を見送ったが、悉皆調査 であるが上に起こりうる問題である。

日教組の実態調査では、昨年同様、調査対策としての事前練習や教育課程への影響、半日および一日かけての調 査による子どもの負担などの実態が報告されている。また、調査に60億もの費用をかけるより、教職員定数増・30人以下学級などの教育条件整備を優先すべ きだとの声が多くあがっている。

文科省は、調査結果を教育条件整備に生かすとしていたが、今年度調査にどう反映されたのか明らかとなっていない。与党自民党の「無駄遣い撲滅プロジェクト」からも、今のままなら不要な教育政策として「全国学力・学習状況調査」をあげている。

調査結果が、序列化・競争により、点数をあげる手立てにつながるようなことがあっては断じてならない。子どもの意欲、学びの過程、学びあう人間関係づくりをふくめた「ゆたかな学び」こそ大切にすべきである。

「全国学力・学習状況調査」を毎年悉皆で行う必要はなく、抽出による調査とするなど改めて抜本的な調査の見直しを求める。

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