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私たちのとりくみと考え
政策制度要求と提言
2-1. 教育改革、地域づくり・学校づくりにむけた政策
1. 教育改革、地域づくり・学校づくりにむけた政策

憲法の理念・子どもの権利条約の具現化

06年の教育基本法「改正」、それをうけた07年の教育関連三法「改正」により、教育が「人格の完成」から「国に有益な人材育成」へと大きくシフトした。教育の目標に「公共心」、「規範意識」、「我が国と郷土を愛する態度」等が掲げられており、子どもが権利の主体となる教育に影響を及ぼすことが危惧される。
子どもの権利条約に関しては、08年に出された政府報告書に国連子どもの権利委員会から勧告された「権利基盤アプローチ」にまったく触れられていないなど、子どもたちの権利を尊重するものとなっていない。また、市区町村における子どもの権利条例に関しても、総合条例として制定されているのは、13市区町村にとどまっている。地域・保護者等と連携し、憲法の理念を生かし、子どもの権利条約を具現化するとりくみの重要性は増してきている。
インクルーシブ教育・共生社会の実現
06年に学校教育法等の一部が改正され、07年4月から日本の障害児教育はこれまでの「特殊教育」から「特別支援教育」ヘ移行した。しかし、障害のある児童・生徒の就学決定の問題や通常学級への介助職員の配置等の条件整備など、インクルーシブ教育の実現にむけた課題が多く残されている。また、厚生労働省が、障害児学校での「医療的ケア(吸引、経管栄養、導尿)」を認める通知を出したことにより、逆に小・中学校に在籍している子どもへの対応ができなくなり、就学決定時に医療的ケアが必要な子どもたちが小・中学校から排除されたりする等の問題が生じている。
障害者自立支援法が06年10月から本格実施となった。「応益負担」への転換や「食事等の自己負担」等により、障害者に大幅な自己負担を強い、生活そのものに影響を及ぼしている。障害児学校においても卒業生が施設・作業所を退所せざるを得なくなったり、進路指導においても進路先の選択に大きな影響が出たりしてきている。「障害者権利条約」の理念にそった制度改革が必要である。
保護者・地域と連携した学校づくり
学校は、子どもたちが学ぶ場であるとともに、地域コミュニティの拠点としても重要な意味を持つ。しかし、適正規模と称して学校の統廃合がここ数年加速している。また、就学指定の弾力化として「自由選択」「ブロック選択」「特定地域選択制要因」等がとりいれられており、さらには学校選択制を導入している自治体もある。こうした効率化の動きは、学校間格差・地域間格差を助長しかねない。一方で、現在95%近くの子どもたちが居住地域を選択する状況が増え、学校選択制の見直しをしている自治体もある。地域と学校が連携を密にし、子どもたちが地域社会の中で生き生きと育まれるような環境を整備することが重要である。
また、地域における幼児教育に関しては、認定こども園の件数(229園)が、07年8月の認定件数(105件)に比べ倍増した(08年4月1日現在)。しかし、北海道、東京、兵庫、長崎など15件を越える自治体がある一方で、静岡や三重、京都など未だに認定が1件もない自治体があるなど、認定状況に格差が見られる。待機児童の解消や教育・保育の質の保障の観点から、認定子ども園を含む幼児教育のあり方について検討が必要である。

| 政策制度要求と提言(2009・2010年度): PDF形式 / 4.3MB / A4・74ページ |
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