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私たちのとりくみと考え
政策制度要求と提言
2-7. 教職員の協力・協働と政策

7. 教職員の協力・協働と政策


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現状
05年の中教審答申によると「幼稚園教員の資質及び専門性の向上」として「一種免許の取得、小学校教員など他校種の教員や保育所保育士との人事交流や合同研修の推進」などが記されている。認定こども園や預かり保育などの導入により、幼稚園と保育所の統廃合がすすんでいる。
「幼稚園における子育て支援事業」の実施園数が増えることにより、「事業実施に係わる業務のため教員の負担が過大になっている」「事業実施により保護者の依存が大きくなっている」などの問題が浮上している。また、幼稚園教職員の低賃金、子どもたちと触れ合う時間の減少、残業時間の増加も重要な課題である。
国への提言
1. 一人ひとりの子どもたちの育ちを保障し、人権を尊重した教育を保障するために、教育条件の改善、教職員の勤務労働条件の改善、予算措置をすすめること。
2. 学校教育法第27条の必要な教職員の配置をすすめること。
3. 児童虐待防止法を実効あるものとするために、相談や避難施設など具体的な施策とともに研修の内容・機会の充実をはかること。
自治体への提言
1. 地域の願いやニーズなど関係者の意見を踏まえた保育を実現すること。また、そのための条件・環境整備をはかること。幼保一元化をすすめるにあたっては、教職員の身分保障や研修を充実するとともに、地域の私立幼稚園、公立保育所と十分な連携交流をすすめること。
2. 幼稚園教員の保育士免許取得の際は、現職経験の読み替えなどの措置を講ずること。
3. 身分保障・賃金は、義務制教員と同等に改善し、教育職(三)表の全員への適用をはかること。
4. 保護者のニーズが高い「認定こども園」「預かり保育」について教職員の勤務労働条件改善にむけて施設・教職員などの拡充をはかること。
5. 自治体財政を理由とした一方的な見直し、市町村合併による安易な幼稚園の統廃合は行わないこと。

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現状
義務教育費国庫負担制度の国負担が3分の1に改悪されたことにより、教職員配置や給与水準が地方財政に大きな影響を及ぼしている。一方、「総額裁量制」が導入され、今後、「地方の自由度」を増すために教職員配置について弾力化がはかられる可能性がある。事務職員の職務内容については、特に義務教育諸学校では学校における「学校事務部門の具体的な分掌事務」が法令、教育委員会規則等で明確になっていないことと、事務職員定数が十分でないこともあり、学校ごとに校長による校務分掌で内容・領域が決定され、学校毎に学校事務の内容に較差が生じ、学校運営にも影響を及ぼしている。
教職員配置の弾力化の動きを考えた場合、都道府県段階の「事務職員職務標準(基準)」、市町村段階では管理規則等で同様の「職務内容の明確化」をはかるなどして、事務職員配置の必要性を担保させないと厳しい局面が予想される。
事務職員給与は、行政職(一)表給料表が適用されている。事務職員給与の級の格付けは、事務職員が一校1名配置であることから厳しくなっており、「職務と給与の結びつきの強化」「評価制度導入」など公務員制度改革の動きの中で、現実的対応が必要となっている。「職務内容」「権限」「組織体制」の三つの要素がより厳しく問われることから、実態を伴う必要がある。また、国民への説明責任との関係から、事務職員という「職の社会的有用性」を広く訴えていく必要がある。
子どもたちへより良い教育条件を整備するために、これまでの職務実践を総括した上で、事務職員の職務を発展的にとらえ直すことが喫緊の課題である。
国への提言
1. 学校教育における学校事務の重要性を踏まえ、学校事務に関する施策を確立すること。
2. 義務教育費国庫負担法及び定数法規定職員として事務職員を堅持すること。
3. 学校教育法、義務標準定数法に「学校事務」「つかさどる」という文言を挿入し、当面、学校事務の内容、役割を明確にするための通知を出すこと。
4. 全国的に「共同実施」を推進すること。また、学校事務に関わる権限の一部を事務職員に委任すること。
5. 定数配置を充実すること。「共同実施」のための定数措置を充実すること。
6. 国6級格付けの通知を出すこと。
7. 研修制度を充実すること。
自治体への提言
1. 任命権者、及び設置者が当事者性を発揮し、学校事務職員施策を推進すること。
2. 学校事務の内容、役割を明確にするための通知を出すこと。
3. 「共同実施」を推進すること。また、学校事務に関わる権限の一部を事務職員に委任すること。
4. 地方交付税に積算されている市町村費事務職員を配置すること。
5. 早期に「事務長」制を導入すること。
6. 国6級格付けができるようにすること。
7. 体系的な研修制度を確立すること。
8. 任用制度の見直しについては、学校事務職員制度堅持を基本に、希望と承諾にもとづき、待遇については、職場によって差が生じないよう配慮すること。

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現状
「学校保健法等の一部を改正する法律」が08年6月公布、09年4月1日施行される。今回の法改正は、「学校保健法」を「学校保健安全法」に改め、事故・事件・災害に対応するため、学校の安全を規定している。また、第7条「保健室」、第8条「健康相談」、第9条「保健指導」が新設され、保健指導については、養護教員を中心として関係職員の協力の下で実施されるべきことを明確にし、養護教員が日常実践していることを役割として規定した。
08年4月、学校教育法が一部改正され、「副校長・主幹教諭・指導教諭」という「新しい職」を置くことができるとし、各県で任意設置となっている。これにより、「養護をつかさどる主幹教諭を置くときは養護教諭を置かないことができる」(学校教育法第37条の3)、「保健主事の担当する校務を整理する主幹教諭を置くときその他特別の事情のあるときは、保健主事を置かないことができる」(学校教育法施行規則第45条の2)、「保健主事は、指導教諭、教諭、又は養護教諭をもって、これに充てる」(学校教育法施行規則第45条の3)となった。今後、保健主事と主幹教諭や指導教諭の関係、養護をつかさどる主幹養護教諭等の役割については、協力・協働の職場づくりがすすめられるようにしなければならない。
また、08年度より「学校すこやかプランの充実」においてスクールヘルスリーダー事業が予算化され、採用4年以下の養護教員を対象に退職養護教員がサポートすることになったが、養護教員の全校配置及び複数配置の拡充が不可欠であり、課題を明らかにしていく必要がある。
国への提言
1. 学校保健を充実するための財政措置を行うこと。
ア. 子どもたちの現状に対応するため、より機能的な保健室となるよう、相談スペースの拡充、備品の充実、換気設備、照明等や人的体制の整備充実をはかること。
イ. 学校環境衛生の維持改善をしていくための予算措置を行うこと。
ウ. 児童生徒等の心身の健康問題が多様化、深刻化しているなか、健康相談、保健指導などを行うため各学校に保健室を設置すること。
2. 全校配置、複数配置を充実するため次の法改正を行うこと。
ア. 学校教育法附則7条「当分の間、養護教諭はこれを置かないことができる」を撤廃すること。
イ. 学校教育法27条、60条に「養護教諭」を挿入し、同条第2項の「養護教諭、養護助教諭」を削除すること。
ウ. 養護教員の複数配置の基準引き下げを行うこと。
3. 多様な職務内容と専門性が求められることから、養護教諭の養成については4年制大学とするよう養成機関の増設を求めるとともに、養成教育の充実・改善をはかること。
4. 学校保健は養護教員を中心に全教職員で行うため、保健主事制度については廃止のための法改正を行うこと。
5. 新規採用研修や経験者研修等、現場実態に即した内容や研修を受けやすい体制づくりなど、制度の充実をはかること。
6. 子どもたちの現状に対応するため、より機能的な保健室となるよう保健室設置基準の充実をはかること。
7. 学校事故に対する災害補償制度を確立すること。
8. 養護教諭が指導教諭となれるよう、関連法を改正すること。
自治体への提言
1. 子どもたちの現状に対応でき得る機能的な保健室となるよう施設・設備の充実をはかること。
2. 養護教諭への兼職発令(保健授業担当等)は安易に行わないこと。
3. 小学校と幼稚園などの学校間兼務を解消すること。
4. 自治体単独費用による養護教員の配置を行うこと。
5. 定期健康診断時や宿泊を伴う学校行事の引率等、妊娠中の労働軽減に関わる加配措置を講ずること。
6. 新規採用者研修や経験者研修等、養護教員の研修については、現場実態に促した内容とし、また研修が受けやすい体制づくりをすすめること。

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現状
公務員バッシングによる現業職員への賃金や身分への攻撃が強まり、国は現業職員賃金のラスパイレス指数を示し、「国や民間の類似職と比べて、現業職員の給料が非常に高い」として各自治体に大幅削減を求め、「新地方行革指針」(05年3月)によって民間委託化についても急速にすすめてきている。
07年総務省は、「賃金センサス」をもとにした「民間比較」を公表し「現業職員は民間に比べて1.6倍〜2.0倍高い」として、「現業職員の給与の見直し」と「民間委託化の推進」を指示した。08年4月には、学者や民間企業の人事担当者からなる「技能労務職員の給与に係る基本的考え方に関する研究会」を立ち上げ、「(1)給与に係る基本的枠組み」「(2)給与水準」「(3)給与決定の手続き」「(4)住民への説明責任」について検討をはじめた。08年10月、総務省「研究会」のヒヤリングで日教組は、学校現業職員の業務と子どもの安全や教育との関わりについて説明し、理解を求めた。現在、大分、山形、鳥取、鹿児島などで賃金切り下げが実施され、民間委託化は、広島の「任用替え」の提案を皮切りに、長崎、佐賀、宮崎、北海道、大阪、沖縄と全国に波及しはじめている。学校現業職員には法的な位置づけがなく不安定な状況に置かれているため、賃金や定数などの削減、民間委託化によって職そのものが存廃の危機に直面している。
一方で、子どもの安心・安全をもとめるとりくみでは、「学校保健安全法」(08年6月)が成立し、参議院附帯決議に「各学校における学校安全対策が的確かつ円滑に行われるよう、専ら学校安全対策に従事する者、スクールガードリーダー等の配置の充実等人的体制の整備を行うこと」ともりこまれ、子どもの学校安全の確保は、学ぶ環境にかかわる課題として更なるとりくみが必要である。さらに、社会問題化しているダイオキシンやアスベスト、およびPCBは、現在も学校に保管され、子どもたちの健康とともに直接携わることを求められている現業職員への労働安全衛生法上の対策や研修が必要である。
国への提言
1. 改定された学校保健安全法にもとづき、教育環境の拡充や、学校の安心・安全を確保するために、学校安全にかかわる学校現業職員への職務を明確にすること。
2. 学校現業職員を、学校教育法・標準定数法などに位置づけること。学校教育法施行規則第49条の学校用務員を、「教育技能職員」と名称変更すること。
3. 介助職員・農場職員等の実態に鑑み、教育職として法的位置づけをはかること。
4. 人事院は、行政職俸給表(二)の水準やあり方、および同表級別資格基準表と級別標準職務表を改正すること。
5. 「女子教職員の出産に際しての補助教職員の確保に関する法律」をはじめ、生活習慣病や結核等にかかわる休職などを教員と同様になるよう法改正すること。
6. 安全な学校給食を確保するため、給食調理職員の定数増をはじめ、高温・多湿下での労働など現場の実情を踏まえ、施設・設備の改善に努めること。
自治体への提言
1. 学校の安心・安全を確保するために、地方財政問題や経済効率のみを優先する民間委託や、定年退職者などの欠員不補充、任用替えによる定員削減を行わないこと。
2. 教育環境の拡充や、学校の安全を確保するために学校安全条例を制定し、学校の安心・安全にかかわる専門職員として学校現業職員の職務を明確にすること。
3. 社会問題化しているダイオキシンやアスベスト、およびPCB問題については、学校現場で直接携わっている現業職員への対策を早急に講ずること。
4. 賃金については、行政職給与表(一)との均衡をはかること。また、一方的な不利益変更は行わないこと。
5. 職務の向上に必要な研修を行い、業務遂行のため意思統一がはかられるようにすること。

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現状
85年の合理化通知以後、学校給食の民間委託、調理員のアルバイト・パート化、単独調理方式から給食センター方式、市町村合併によるシステムの統合などが進行している。食育推進計画の中では「単独調理方式による教育上の効果等について周知・普及をはかる」とあるが、その現状はますます厳しくなっている。生きた教材となるべき給食がその意味を果たしえなくなる。
また、BSE、環境ホルモン、食品偽装、残留農薬、遺伝子組み換え食品、事故米など食の安全性が問われる事例が次々に問題化している。国の責任において安全な食品の確保と最新の情報公開が必要である。
今日の食生活をとりまく社会環境の急激な変化は、子どもたちの「食」に起因する新たな健康問題だけでなく、生活の基盤を揺るがす事態になっている。私たちは子どもたちが生涯健康な生活が送れるよう、学校給食を生きた教材とし、特別活動や各教科、総合的な学習の時間をはじめとする学校教育活動全体で、食教育の推進が必要であると考える。05年度に食に関する指導と学校給食の管理を一体的に行うことを職務とする栄養教諭制度が創設された。4年目を迎えた08年4月に、全都道府県で1,886名の配置となった。しかし、その配置は都道府県に委ねられているため大きな開きがある。改正学校給食法において、栄養教諭が学校給食を活用した食に関する指導を行うと規定されたことからも、各都道府県に配置促進を強く求めていくこと、また希望者全員の速やかな任用替えを求めていくことが重要である。併せて、定数改善を含め、各県で異なる勤務労働条件の改善が大きな課題である。
国への提言
1. 栄養教諭を必置職員とするよう、学校教育法に位置づけること。
2. 改正学校給食法にあるように、学校給食を活用した食に関する指導をすすめるにあたり、栄養教諭・学校栄養職員の定数改善を行い1校1名とすること。また、栄養教諭の早期任用替えを都道府県に強く求め、一元化をはかること。
3. 食教育が、学校教育全体において実施されるよう努めること。
4. 改正学校給食法の規定された学校給食衛生管理基準、学校給食実施基準を遵守するために必要な予算措置を行うこと。
5. 食物アレルギー対応等に現場実態を踏まえた学校給食の充実をはかること。
6. 安全・安心な食材による学校給食実施のため、関係省庁と連携したとりくみをすすめること。また、その情報提供を行うこと。
自治体への提言
1. 学校栄養職員の栄養教諭への早期任用替えを行うこと。
2. 栄養教諭・学校栄養職員の多忙化を解消するよう、学校間の兼務や授業時数の配慮を行うこと。
3. 学校栄養職員の栄養教諭への移行が完結するよう認定講習の継続、希望者全員の免許取得のため、条件整備を行うこと。
4. 食教育を学校教育全体において推進すること。
5. 栄養教諭・学校栄養職員の研修制度の充実をはかること。
6. 学校給食のセンター調理、校外調理、民間委託をやめ、単独直営方式で実施すること。
7. 学校給食衛生管理基準、学校給食実施基準を遵守するために必要な予算を確保すること。
8. 地場産物の活用、食物アレルギー対応等個別対応できる条件整備をはかること。

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現状
国際教育到達度評価学会が実施した「国際数学・理科教育調査」では、日本の生徒は成績が良いにもかかわらず、理科が面白いと思う生徒が極めて少ないことが示されている。「科学技術と社会に関する世論調査」でも、国民の科学技術に対する関心は先進諸国と比較して極めて低いとされる。子どもたちの実体験が希薄化・バーチャル化していることが原因であり、このような状況に対して実験・実習を重視する教育は重要である。高校の実験・実習教育を担う実習教員の果たす役割はますます高まっている。しかし、現行法では「実習助手」として「実験又は実習について教諭の職を助ける」(学教法60条)とされ、自立的に実験・実習教育をつかさどることができないなど、教育活動に制限がある。このことは人材活用の観点からも是正される必要があり、自立して実験・実習教育に携わる「実習教諭制度」の確立を求めていく必要がある。現在まで各県でのとりくみによって「実習教諭」の補職名を学校管理規則に入れさせるなど前進的な成果をかちとった県も20県をこえている。実態として半数近くの県で「実習教諭」が規則上できている実態にあり、中央・地方一体となった運動が重要である。
実習教員が職場にあっては一人ひとりが積極的な存在意義を見出し、プロパーとしての教育実践を日常的に高めていき、「実習教諭」としての実態づくりを着実に構築していく必要がある。そのため職場での理解をはじめ制度改革のための世論形成をすすめる必要がある。また専門的な教育力量を高めていくとともに、実習教員の、(1)「仕事に対する意欲と誇りを高める」、(2)「自立と連帯を確立する」、(3)「学校における対等平等な人間関係を確立する」ことを基本理念にすえ、実験・実習教育の専門性を明記した実習教諭制度の確立をめざして、学校教育法の一部改正や免許法など関係法案の整備をはかっていく必要がある。
国および自治体への提言
1. すべての教職員の意欲と誇りを高めるため、身分・免許・定数にかかわる法改正を行い、教育活動の制限の多い現行の「実習助手」制度をあらためて「実習教諭」制度を実現すること。
2. 現行制度のもとにおいても当面、各都道府県段階において呼称・補職名として「実習教諭」などを用いるよう措置すること。
3. 現行のもとでも、職員会議への参加、校務分掌への位置づけ、クラブ活動の引率、授業時間の明定など、課題を解決し実習教員の意欲と教育力量が十分発揮できるよう条件整備をはかること。

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現状
学校図書館の現状
05年に「司書教諭及び学校図書館に関する業務を担当するその他の職員の充実等の人的体制の整備、学校図書館の図書館資料の充実及び情報化の推進等の物的条件の整備等に関し必要な施策を講ずる」ものとする文字・活字文化振興法が制定され、5年後の2010年が国民読書年と定められたように、国民の間に、学校図書館教育に期待する声が高まっている。また08年改定の学習指導要領やその解説でも、資料を活用する教育やメディア・リテラシー教育の充実について多くの紙面が使われている。
にもかかわらず、学校図書標準達成は、07年5月(06年5月)で、小学校42.0(40.1)%、中学校36.8(34.9)%と低いうえ、07年度の予算措置率は、基準財政需要額総額200億円のうち、78.0%に留まっている。学校図書館を活かす教職員については、12学級以上の学校における「充て」司書教諭の発令、小学校99.2%、中学校98.5%、高校96.2%に対して、11学級以下の学校では17.6%、中学校24.0%、高校24.6%と大きく遅れている。更に「充て」司書教諭が、他の教員と同じ業務を持ちながら図書館教育に割く時間は限られ、学校図書館教育がすすまない原因となっている。
学校図書館教育の多くの部分は、学校司書が担う実態がある。しかし学校司書の配置状況は、小学校35.7(31.6)%、中学校37.1(34.0)%、高校70.8(73.1)%であり、高校では配置率が下がっているし、全学校種で非常勤職員が増加している。一刻も早い、専門職の日教組三原則(専任、教育職2級、現職者移行)にもとづく専任司書教諭制度が求められている。
学校図書館と公共図書館の連携
08年6月の図書館法改正の国会議論で、公共図書館の貧弱さが議論された。求められる地域の学習センターとしての学校の役割と社学連携を考えれば、日教組三原則にもとづく専任司書教諭制度を実現した上、学校図書館機能の強化と学校間連携や公立図書館との連携を模索することが必須である。
国への提言
1. 司書教諭を専任で配置することを法制化すること。
2. 学校図書館予算を充実すること。
3. 「新学校図書館図書整備5ヵ年計画」(07〜11年度、1,000億円を措置)を実効あるものとすること。
自治体への提言
1. 「充て」司書教諭の発令に関して、学校図書館教育を行う上で、支障がないよう措置すること。
2. 学校図書館図書標準や学校図書館図書整備5ヵ年計画の趣旨に従い学校図書館図書を整備すること。

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現状
06年「学校教育法の一部改正に伴う法律案の審議」(参議院文教科学委員会)で、「寄宿舎に関しましては、各学校におけるとりくみを見ながらの充実に期待したい」(文科省06.4.25)という発言があった。文科省は、寄宿舎の必要性を認めつつも、あるべき姿を明確に打ち出してはいない。各県で出された特別支援教育に関わる県教審答申では、障害児学校の寄宿舎に関することを明記している答申は少なく、統合や廃舎が増えている。また、全国的に正規寄宿舎教員の新規採用を控え(退職不補充)、常勤講師や非常勤講師(夜間宿直専門員など)の雇用が増加し、賃金面でも2級格付けの廃止を打ち出す県も出ている。
寄宿舎の設置目的は、従来の通学保障のためだけではなく、子どもや保護者の願いとして「社会自立」や「家庭の事情」により、新たな役割が生じてきている。それに対応する様々なとりくみも実践されている。
日教組は、08年3月の「寄宿舎制度改革推進委員会(三次報告)」で、寄宿舎制度改革について「インクルーシブ教育の視点からの寄宿舎制度改革」として運動の方向性を、(1)「『特別支援教育』をインクルーシブ教育へ」つなげるために、「通学保障の場」から、障害児の「自立と社会参加を培う教育の場」への転換をはかる、(2)寄宿舎での教育内容を体系的、系統的に整理し「生活教育」を確立する、(3)地域の生活教育を必要としている子どもに対応する「生活教育センター」としての寄宿舎をめざす、(4)「自立と社会参加を担う教育の場」としての生活教育を担う生活教諭制度にむけてとりくみをすすめる、と提起した。
国への提言
1. 寄宿舎の設置目的を「通学保障」とともに、子どもの課題に応じた受け入れや対応が可能となるように学校教育法に位置づけること。
2. 子どもたちの健康と安全を保障できるように、寄宿舎指導員の定数改善を行うこと。
3. 共生社会の実現のために、従来の通学保障の場としての寄宿舎から、児童生徒の社会参加と社会自立にむけた生活場面でのスキルの獲得のための教育を担う「生活教育」として、役割と位置づけを明確にすること。
4. 障害児学校のセンター的機能の充実の中で、従来からの寄宿舎指導員の実践をベースとした卒業生の支援の充実とともに、地域の児童生徒の生活面での相談や支援を行う「生活教育センター」としての役割を寄宿舎に持たせること。
自治体への提言
1. 子どもや保護者、地域の実状を無視した寄宿舎の統廃合は行わないこと。
2. 子どもたちの健康と安全に配慮した施設・設備の充実と防災対策を行うこと。
3. 子どもたちの活動や生活、課題に適切に対応できる寄宿舎指導員の適正配置を行うこと。
4. 寄宿舎指導員のスキルの円滑な継承と男女比率を考慮した採用を行うこと。

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現状
国公立大学教職員の賃金・労働条件に関連する政策課題は、財政問題によって起こっている諸問題の解決策を探すことであり、財政問題を解決することが重要である。
04年の国立大学の法人化を契機として、国・地方自治体の財政再建を最優先した人件費削減や財政改革が国公立大学にも求められて来た。国立大学の基盤経費である運営費交付金は毎年1%ずつ累積的に削減されており、各国立大学では、6年間の中期計画の中で、教職員一体となって創意工夫し、外部資金獲得を心がけ、財政問題の克服に努めてきた。国立大学が厳しい自助努力を続ける中、09年度政府予算案策定において、「運営費交付金の対前年度比3%削減方針が閣議決定された」との報道に接して、国立大学教職員は強い危機感を募らせている。既に十分な倹約をしており、各大学の個別の経営努力ではどうにもならない状態にある。このままでは地域や所得の格差で高等教育の機会均等が脅かされ、さらなる格差拡大が懸念される。
具体的には次のような現状と課題がある。
1. 基盤的教育・研究経費削減を補填するための競争的資金獲得による教員の多忙化。
2. 常勤教員の採用遅延、非常勤教員活用による人件費の節約・削減。
3. 人件費削減に追随するための常勤職員削減、非常勤職員の採用枠拡大、業務の外部委託。
4. 上記(2)、(3)による雇用の不安定化。
5. 法人化に伴う業務拡大をカバーするための教職員の残業需要の増加。
6. (5)に起因する事務系職員の労務管理体制の不完備と不払い残業の拡大。
7. 人件費削減を視野に入れた技術系職員の労務管理体制の再編・統合。将来構想に欠ける技術職員の処遇と労務管理の改革。
国への提言
1. 国立大学法人法の第1条「大学の教育研究に対する国民の要請にこたえ・・・、我が国の高等教育及び学術研究の水準の向上と均衡ある発展をはかる・・・」目的の具体化をはかり大学教職員が安心して教育・研究に携わることができる環境を整備すること。
2. 国立大学法人法成立時の衆議院での10項目、参議院での23項目の附帯決議(高等教育に対する財政支出の充実に努めること)を実現するため基盤経費を確保すること。
自治体への提言
1. 地方の公立大学は、地域との結びつきを重視し、教職員が安心して教育・研究に携わることができるような財政支援を行うこと。

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現状
1. 共済組合をとりまく状況のひとつは年金問題である。昨年来厚生年金を含めた公的年金の一元化という課題で、国会上程のまま審議されず継続審議に至っている。社会保険庁の「ねんきん特別便」が公務員履歴についても出され、各共済組合でも確認作業が行われている。医療の関係では後期高齢者医療制度が発足し社会的混迷を深めている問題や、4月から特定検診制度が始まるが手間ばかりかかり問題点が指摘されている。短期経理と職者医療制度などへの拠出金の増加による相当な圧迫要因の課題がある。加えて8病院の経営問題でも一部経営に厳しい環境にあり、改善が求められている。さらに宿泊施設の経営問題も縷々指摘されているが、上向きになりつつも安定化への課題が必要である。
2. 永い間にわたって職員労働組合が、病院も、宿泊施設も、本部および各県事務職員もすべて医労連傘下の組合であったが、同労働組合の路線、手法に疑問を持った組合員が離脱し、新たに労働組合(公立連合)を結成し、日教組に加盟・連帯を求めることとなった。新組合は従来の労働者の生活向上、権利擁護の運動に加え、主に病院経営に関わる問題へも対応し、これまでにはない「労使協議会」による参画をめざす一面を持ち、また、積極的な医療制度改革への運動もすすめていくことに衣替えした点が特徴点とも言える。
新しい課題である医療・福祉の課題に関し、以下の点を重点としたとりくみが求められる。
国への提言
1. 財政再建を理由とする大幅な負担増・給付削減の社会保障制度の改悪をやめさせ、健全な制度確立を求める。また診療報酬の改善を行うこと。
2. 社会問題化している医師不足、看護師不足、さらに福祉・介護の雇用拡大をはかるための財政確立と制度改善、あわせて病院・福祉職場における長時間・過重・過密労働の改善を行うこと。
自治体への提言
1. 教職員の職業病ともいわれるメンタルヘルスの実情を調査し、その改善への課題。またそのための職域病院である公立学校共済各病院との連携をはかること。
2. 公立学校共済組合の課題に関し、ひきつづき運営審議委員としての任務・役割を積極的に果たすこと。
| 政策制度要求と提言(2009・2010年度): PDF形式 / 4.3MB / A4・74ページ |
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