HOME
私たちのとりくみと考え
政策制度要求と提言
2-9. 男女平等・共生政策
9. 男女平等・共生政策


政府は、労働力人口が総人口の減少を上回る速度で減少するとして、経済社会の持続的発展のために「ワーク・ライフ・バランス憲章・行動指針」(07年)を反映した「『子どもと家族を応援する日本』重点戦略」(07年)をとりまとめた。「ワーク・ライフ・バランス憲章」は、少子化、男女共同参画、労働市場改革等の個別の施策を、ワーク・ライフ・バランスで一括りにし、より広がりのある政策に転換したもので、政労使がそれぞれ役割と責任を担うとして合意したものである。
現在、国が保障するべき基本的人権や生存権が、実効ある政策として機能していない。政府や自治体は、女性の声を政策や制度に反映させ、予算をともなった実効ある政策にとりくむ必要がある。
政策決定過程への女性の参画
政府は、男女共同参画社会の実現を21世紀の最重要課題と位置づけ、「2020年までに指導的地位に女性が占める割合が少なくとも30%に」を掲げ、「女性の参画加速プログラム」(08年)も策定した。実態は、衆議院議員9.4%、参議院議員17.8%、県会議員7.3%、地方公務員管理職5.1%等、意思決定過程への参画が遅れている。ジェンダー・エンパワメント指数は大きく落ち込み(93カ国中54位)、ジェンダー・ギャップ指数(男女平等度合い)も政治面での参加の遅れ、経済面での男女間格差などにより、先進国で最低の評価(130カ国中98位)である。国連の規約人権委員会からも、割り当て制の導入など、一層の努力を求められている。
連合は、女性参画を組織の最重要課題としてりくんでいる。日教組は第2次女性参画推進行動計画を決定し、09年定期大会代議員の女性参画40%実現にむけ、単組と一体となったとりくみをすすめている。しかし、現段階の目標としている30%に満たない時もあり、条件整備や、組織や組合員の意識改革を一層すすめることが重要である。
男女共同参画社会の実現には、雇用分野における男女平等、次世代育成支援対策、社会保障制度等の総合的なとりくみが必要である。世界の流れとしても、差別や格差解消の政策において、ジェンダーの視点は必要不可欠となっており、そのためにも政策決定過程への女性の参画が必要である。
男女の自立・平等・共生の教育
06教育基本法により、第2条に「伝統と文化を尊重」という文言が挿入され、「男女共学」の条項は外され、「家庭教育」の条項が新設された。
男女共同参画基本計画の重点事項には、「学校、家庭、地域、職場など、社会のあらゆる分野において男女平等を推進する教育・学習の充実を図る」と明記されている。日教組のとりくみの中で、性別で分けない名簿(男女混合名簿)の全校実施が、11.5%(93年)から78.3%(07年)と拡大してきたように、伝統の名の下につくられる男女二元論や、あるべき人間像・家庭像にしばられることなく、個人の尊厳が尊重され、社会を形成する主体者を育てるため、ジェンダーに敏感な視点をもち、教育実践や発信、行動を積み重ねていくことが大切である。
ジェンダーの視点に立った社会制度・慣行の見直し
欧米諸国において、ワーク・ライフ・バランスに関する政策や制度は、女性の両立支援から、男女双方の課題となり、独身や子どものいない労働者も含めて拡充されている。
日本では、女性の社会参画がすすみ、過半数が共働き世帯になっているが、働き方や子育て支援等の社会的基盤は変化に対応していない。男女雇用機会均等法(85年)以降、法令や制度の枠組みは男女適用となっているが、男性の長時間労働が前提であり、「働く女性の育児・介護支援」の域を出ていない。また、シングルマザーの生活の厳しさや、高齢女性の年収の低さ等、格差のある賃金や社会保障制度の問題が露呈している。
固定的性別役割分担意識は、「反対」が「賛成」を上回ったものの、諸外国に比べ依然として高い。多くの女性労働者が出産や育児・介護等と職業の二者択一を迫られる一方、多くの男性労働者は、家族的責任や地域参加の責任が担えない状況にある。また、国連規約人権委員会はセクシュアル・ハラスメントやドメスティック・バイオレンスについて、司法手続き自体に性的偏見があるとし、法規定見直しを求めている。
社会制度や慣行をジェンダーの視点に立って見直し、個人が性別に関わりなく個性と能力を発揮できる社会、どのようなライフスタイルを選択しても不利益のない社会の実現をはかる必要がある。

| 政策制度要求と提言(2009・2010年度): PDF形式 / 4.3MB / A4・74ページ |
![]()
![]() |
![]() |
![]() |



































