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社会貢献活動

スマトラ沖地震津波 災害支援プロジェクト報告

浜辺まで流され、線路に戻された列車車両が見える

津波被害でこの付近の家は流され、ガレキは片付けられている

被災地の学校を訪問し、兵庫県EARTHの神田英幸さんと高橋哲さんが聞き取り調査を行なう

日教組の研修プログラムを紹介する高橋さん

2004年12月26日にスマトラ沖で起きた地震と津波では、犠牲者は20万人を超え、少なくとも50万人が負傷し、100万人以上が避難生活をおくり、 200万人以上が食料援助を待っているといわれている。多くの子どもたちとその家族の命が奪われ、生きのびた子どもたちも避難所生活を余儀なくされています。

日教組は被災直後より、EI(教育インターナショナル)を通じて国際連帯カンパを現地に届けていますが、さらに長期的な災害支援としてトラウマカウンセリングプロジェクトを実施することにしました。

5月中旬に現地を訪れた福岡憲夫組織局長(国際担当)が、被災地の状況とプロジェクトの概要について報告します。

【被災地の状況】

5月中旬に、スリランカのコロンボから車で3時間ほどのところにあるゴール地方を訪問しました。

津波発生から5ヵ月が経過し、被災地の環境はほぼ整理されていましたが、津波が押し寄せた海岸線から100メートルの地域には大きな石や船の残骸など津波の傷跡がまだ残されていました。

被災者たちは海岸沿いの流された家の跡に建てられた仮設小屋や、高台に設置されたテント村で生活しています。避難所では生活の不便さから来るストレスで喧嘩が絶え間ないとのことでした。

被災地ではさまざまな問題があり、世界的規模での支援が行なわれていますが、日教組はとりわけ教育に関する問題に着目してきました。

地震と津波によって多くの学校が破壊されており学校再建を急がなければなりません。また、子どもたちや教職員の多くの方々がトラウマに悩まされています。

津波に遭遇した子どもたちは、「海を見るのが怖い」「海と聞いたとたんに頭が痛くなる、目が痛くなる」「車が速く走るのを見るのが怖い」「怖い夢を見る、眠れない」などと話し、トラウマの症状が現れているようです。また、津波に遭遇しなかった子どもたちも、マスコミ報道によって同様のトラウマの症状を起こしているようです。

津波発生からすでに5ヵ月が経過し、トラウマの症状もかなり進行していることが想像されます。

【トラウマカウンセリングプロジェクト】

日教組は、EIとともに、地元の教職員組合、教育省等行政機関、医師団、NGOなどと連携してトラウマカウンセリングプロジェクトをはじめました。

このとりくみは、特に津波の被害が大きかったインドネシア・アチェとスリランカの子どもたちのトラウマを解消していくための研修プロジェクトです。日々の学校生活で子どもたちと接する中でトラウマを観察し、その解消に向けてとりくむノウハウを地元の教職員に提供するものです。

トラウマに関しては国際機関や多くの国々が支援を行なっています。しかし、それらの多くは症状が悪化した子どもたちに対する医療的な支援が中心で、多くの子どもたちは放置されがちです。

日本には、阪神・淡路大震災の際に子どもたちのトラウマ解消にとりくんだ教職員による兵庫県EARTHの活動実績があります。日教組は、この実績をスリランカやインドネシア・アチェで生かしたいと考え、EIと連携をはかり、兵庫県教組の協力を得て神田英幸さんと高橋哲さんを派遣していただき、今回のプロジェクトを実現することができました。

【今後の活動】

トラウマの解消には、学校現場と教育関係機関、医療機関が一体となったトラウマ対策のネットワークを構築することが求められます。そのために今回、スリランカを訪問し、地元の教職員組合、教育省、社会福祉省、医師団、NPOなどの関係者による、支援プラン作成のための第一段階プロジェクトを開催しました。

今後、6月20日から7月4日にかけては、スリランカの教職員組合と教育省が選考した30人の教職員に研修する第2段階プロジェクトを行なう予定です。そして、7月以降、参加した30人の教職員が中心になって、各地方の200人の教職員を対象に研修する第3段階プロジェクトを行なう予定になっています。インドネシア・アチェでも同様の研修を開催します。

また、12月にはプロジェクトの進捗状況報告を兼ねて国際シンポを開催する予定にしています。

日本で蓄積したノウハウを生かし、スリランカとインドネシア・アチェにおける今後の実践に役立てられることを期待して最善を尽くしたいと考えています。

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