山下くに子のこの1枚

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元FM横浜アナウンサー。小学館ビッグコミック『CD探検隊』連載中の『山下くに子』がお薦めするバラエティに富んだ名盤の数々をご紹介します!

人のつながり、音のつながり

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人のつながり、音のつながり
ゴスペラーズ
「ハモリズム」
  発売日: 2011/6/8 品番:KSCL-1783-1786 税込:3,360円
2011年12月1日

yamashita1112.jpg今年ほど「人と人との絆」を意識したことはなかったように思います。そして、時代がどんなに変わろうと、IT化だ、効率化だと言われようと、やはり揺るがないものは一人ひとりのマンパワーであると感じたのも、大災害があった今年ならでは。

音楽も、時代とともに音は技術的にもどんどん進化し、複雑になっていくけれど、やはり原点は歌声かなと思うのです。そして、声と声の重なりと繋がり。

気負わず軽快に、本当は複雑なんだろうけれどサラリとハーモニーを聞かせてくれるのが、現在ツアー中のゴスペラーズ。安定感のあるコーラス・ワークとハイトーンボイスのボーカルが人気です。ヒット曲も多数あるし、ウイスキーがお好きでしょ、ドゥウワー♪のようなCM曲も手がけているので、彼らのサウンドについてはわかりやすいと思いますが、このアルバムは、6月におよそ2年ぶりにリリースされたもの。ポップス、ジャズ、ロック、ソウルなど、いろいろなジャンルの要素を彼ら流にアレンジしています。彼らの音楽的ルーツはブラックミュージックだそうですが、そのイメージよりはずっと軽やかで都会的。どちらかというと西海岸的と言ってもいいくらい。洗練されたハーモニーを、単純に楽しんでください。なんといっても、こういうハーモニーは、音の重なりの中に、自分の声も一緒に入っているかのような錯覚を与えてくれるところが醍醐味ですもんね。

ちなみに、歌好きやカラオケ好きなら、ハモろうと思ってもハモれない、どうやったらあんな風にハモれるの?と思うはず。ハモるには、メロディラインを単体の音のつながりではなく、和音としての全体の流れを感じると良いのだそうです。

木を見て森を見ず、と言うがごとく、ひとつのことばかり見つめていると、なかなか全体が見えないもの。ちょうど1年の締めくくりの時期に、大きな視点に立って、全体のバランスをとってみませんか?

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