山下くに子のこの1枚

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元FM横浜アナウンサー。小学館ビッグコミック『CD探検隊』連載中の『山下くに子』がお薦めするバラエティに富んだ名盤の数々をご紹介します!

オリンピックを10倍楽しむアルバム

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オリンピックを10倍楽しむアルバム
アンダーワールド
「1992-2012 ジ・アンソロジー」
  発売日: 2011/12/28 品番:BRUWR-042 税込:2,475円
2012年2月1日

yamashita1202.jpg今年はオリンピックイヤー。7月にロンドンで夏季オリンピックが開催されます。オリンピックといえば、競技のみならず、その華やかな式典も魅力のひとつですよね。今回のロンドン五輪で、開会式の音楽を担当するのが、アンダーワールドです。

アンダーワールドは、イギリスのエレクトロニック・ミュージックの先駆者とも言える2人組。1980年代後半から活動している、キャリアの長いバンドです。

エレクトロニック・ミュージックというと、ピコピコしたサウンドと、同じようなフレーズが繰り返される無機質なサウンドで、若い人が集うクラブでかかっている踊れる曲というイメージを持つかとも思いますが、彼らの音楽は、一般の方に多く受け入れられるポップな要素を併せ持っています。電子音ビートもあるけれど、ボーカルのニュアンスによって浮遊感も壮大感もあり、さらにジャズのようなアレンジも散りばめられていて、守備範囲が非常に広いという印象。かなりドラマティックでもあり、想像力をかきたてられるワクワク感が魅力です。ちょうど、彼らの代表曲を収録したアルバムが出ましたので、これで五輪の予習をしておきましょう!

アルバムは3枚組で、CD1とCD2はベスト盤。今回の開会式で芸術監督を務める映画監督のダニー・ボイルが、自身の映画に使ってヒットした曲「ボーン・スリッピー」や、ソニーのVAIOのCMに使われた「トゥー・マンス・オフ」などが収録されています。アルバム未収録曲などを含むCD3は、さすがに個性的過ぎて、私なぞ理解不能のところもありますが、それはそれで、不思議感覚を楽しんでみましょう。

また彼らはロンドンで結成され、世界的に活躍するグラフィック・アート集団の創立メンバーとしても活動していて、映像や舞台とのコラボレーションはお手の物。開会式を盛り上げるために、どんなサウンドを用意してくるのか、期待も高まります。ちなみに、日本のテレビ局、テレビ朝日の細長いブロックが展開するようなシンボルロゴは、そのアート集団の仕事で、放送開始時と終了時の音楽もアンダーワールドの曲が使われています。

オリンピックは、4年に1度のスポーツのお祭り。参加する人も観戦する人も、それぞれが楽しんでこそ、祭りです。より楽しむために、ちょっとの予習。夏、開会式を見たとき、きっと今までと違った感動が味わえますよ。

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