山下くに子のこの1枚

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元FM横浜アナウンサー。小学館ビッグコミック『CD探検隊』連載中の『山下くに子』がお薦めするバラエティに富んだ名盤の数々をご紹介します!

時には音楽から離れてみる!?

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時には音楽から離れてみる!?
ダフト・パンク
エレクトロマ
  発売日: 2007/9/26 品番:AVBF-26482 税込:3,990円
2013年8月1日

yamashita1308RGB.jpg時折、素顔がわからないほどのメイクを施したり、仮面などを使って完全に顔を隠して活動するアーティストを見かけますよね。

見た目ではなく楽曲で判断してほしい、というメッセージと、音楽と違う側面でも楽しませますよ、というエンターテイメント精神の現れ、その両方の意味があるそうですが、そんな中、日本のおもちゃメーカーがフランスの音楽アーティストのフィギュアを作るということで、話題になっています。

フィギュアになるのは、エレクトロと呼ばれるダンスミュージック、電子音楽ジャンルで人気の2人組、ダフト・パンク。ディオール・オムのレザージャケットに身を包み、頭部はフルフェイスのヘルメット、目にあたる部分がカラフルに光って、雰囲気はロボコップです。これまでにも、別のメーカーでマイケル・ジャクソンやロックバンドのKISSなどの人形やフィギュアがありましたが、今回のフィギュアは関節が動くので、様々なポーズをとらせることが可能とか。音楽を聴きながらアーティストに好きなポーズを取らせる…。これは、音楽の楽しみ方に、新しい要素を加える出来事になりそうです。

彼らの作品は、ノリの良いダンスミュージックに、電子的な加工を加えた雰囲気で、ディスコ風からパンク風、環境音楽的なものまでバラエティー豊か。世界的にヒットした「ワン・モア・タイム」は、日本でもパソコンのCMに使われたり、以前のアルバム「ディスカバリー」は、漫画家の松本零士さんがジャケットイラストを手がけたりと、何かと話題の人気のアーティストです。この春、8年ぶりに発表したアルバム「ランダム・アクセス・メモリーズ」も大ヒット。今、絶好調です。

その新アルバムは、年末あたり2013年を代表するアルバムの1枚になるでしょうから、今回は、あえて彼らが監督した映画「エレクトロマ」を。07年の作品で、人間になることを夢見る2体のロボットのロードムービーです。登場するロボットの衣装が、彼らがステージで着用しているものと一緒で、ダフト・パンクを連想させます。ストーリー性はあまり強くなく、劇中の音楽も彼らのものではありませんが、セリフが一切なく、映像と音楽のコラボレーションだけで進む展開は、淡々としたフイルムが好きな人ならハマりそうな美しさです。

よく言われることですが、メディアの多様化で、表現の仕方も手法が増えています。受け手のこちらも、いろいろなアプローチができる時代。これからは、音楽アーティストのファンだけどフィギュアだけ持っていて、CDは持っていない…なんて人もどんどん登場しそう。なんだか変な気もしますが、これが多様化の時代。こういう状況に柔軟に対応していくことは、ストレス管理のトレーニングにもなり、「優柔不断」を「熟慮する」に言い換えるようなスイッチの切換もうまくなるんだそうです。

今人気のアーティスト、ダフト・パンク。彼らの世界に、音楽から行くのか、フィギュアから入るのか、映画から見るのか…? さて、どこからのアプローチにしましょうか?

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