山下くに子のこの1枚

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元FM横浜アナウンサー。小学館ビッグコミック『CD探検隊』連載中の『山下くに子』がお薦めするバラエティに富んだ名盤の数々をご紹介します!

「イン・クラシック~モーツアルトからの祭典」

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「イン・クラシック~モーツアルトからの祭典」
プレミアータ・フォルネリア・マルコーニ
「イン・クラシック~モーツアルトからの祭典」
  発売日: 2014/2/19 品番:VSCD4235 税込:3,800円
2014年4月1日

yamashita1404.jpgソチ五輪で金メダルに輝いた羽生結弦選手が使用した楽曲「パリの散歩道」が大人気ですね。ロックギタリスト、ゲイリー・ムーアの代表曲ですが、オムニバスなどで再リリースされるほどの人気とか。羽生選手は、80年のライブバージョンをそのまま使用したようですが、これまでクラシックを使うことの多かったフィギュアスケート界で、今、クラシックをロックアレンジした曲やハードロックに弦楽アレンジを加えた曲を使う選手が急増しているそうです。

そこで、今回は、プログレッシブロックとクラシックの融合です。

プレミアータ・フォルネリア・マルコーニ、略してPFMは、結成40年を超えるイタリアのプログレッシブロックバンド。このアルバムは、3年ほど前にライブで行ったオーケストラとの共演プロジェクト「PFMイン・クラシック」をスタジオ録音でまとめたものです。2枚組で、DISC1は、モーツァルトの「魔笛(序曲)」、ドヴォルザークの「スラブ舞曲第1番」、マーラーの「交響曲第5番」など7人の作曲家の曲を収録。DISC2は、PFMの楽曲にオーケストラアレンジを加えています。

よくクラシックの曲全体にアレンジをかけてジャズ風やロック風にする手法がありますが、彼らの場合は、1曲の中に、クラシック色が強いパートや、ロックのパートが混在しています。エレキギターが的確に旋律をなぞった跡を、弦楽器がそのフレーズを飲み込み、ドラムの快活なリズムに打楽器がさらなるアクセントを加えて…といった具合で、各学年大集合の運動会のようなイメージです。

彼らの言葉によると、異なる視点からクラシック音楽を聴くことは、リスナーの感性の中に広角レンズをつけることなんだそうな。なるほど、空間の広がりや個々のパーツが強調されて、それぞれの個性が捉えやすくなるわけですね…。

異なる音楽ジャンルが融合するアルバムで、心の広角レンズを体験してみませんか。学力も背景も違う生徒が大集合する4月の教室で、いろいろな個性が見えてきそうです。

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