山下くに子のこの1枚

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元FM横浜アナウンサー。小学館ビッグコミック『CD探検隊』連載中の『山下くに子』がお薦めするバラエティに富んだ名盤の数々をご紹介します!

個性と協調性のア・カペラ

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個性と協調性のア・カペラ
ペンタトニックス
 Ptx Vols.1&2
  発売日:2014/7/30 レーベル : SICP-4159 価格:1,800円+税
2015年7月1日

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ひとそれぞれ、一人一人の個性が大切。音楽にも個性が求められますが、でもソロでない限り、周囲と強調することが優先し、自分の個性は抑えめに、控えめに…。ただし、ひとつのパーツとしての個性も求められる! 音楽演奏って、かなり高度なバランス能力を要求される行為です。そして、そのバランス度合で、音楽全体の個性や感動も生み出されるのですが…。

絶妙なバランスを、最先端のパフォーマンスで実現しているのが、この2月にアレンジ部門でグラミー賞を獲得したアメリカの5人組ア・カペラグループ、ペンタトニックスです。

ア・カペラでは少数派といわれる男女混声で、ビヨンセやダフトパンクのメドレーなどカバー曲を中心に、ハーモニーにスピード感とテクノ感を加えたサウンドが大人気! ベースとなるボイスパーカッションの秀逸さが光ります。

彼らは、コンテストなどを経て結成されたもので、そのコンテストが複数のテレビ番組であることや、その後ネット動画でブレイクするという流れが、現代を感じさせます。

ア・カペラは、シンプルに声だけなので、グループの場合は練習を重ねれば重ねるほど課題が見つかり、耐える根性が必要だそうです。そして、自分がパーツであるという意識に徹すること。他人との比較ではなく、他人との違いを認識した個性を発揮することが大切なんだそうです。

なかなか自分のことを周囲に理解してもらえない時や、周囲に流されていると感じる時には、ア・カペラコーラスを聞いてみるといいかもしれません。とりあえず、ペンタトニックスなら、従来の概念をひっくり返すようなサウンドに、「これが歌声だけで?」という新鮮な驚愕と、声の持つ可能性を楽しめるはずです。

アルバムタイトルが、VOLS.1&2となっているので2枚組かと勘違いする方もおいでかと思いますが、これは、デビューEPのタイトルが「Vol.1」、セカンドEPが「Vol.2」だったので、それをまとめましたよ?という意味。

蛇足ですが、アルバムのラスト曲は、あの「レット・イット・ゴー」です♪

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