山下くに子のこの1枚

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元FM横浜アナウンサー。小学館ビッグコミック『CD探検隊』連載中の『山下くに子』がお薦めするバラエティに富んだ名盤の数々をご紹介します!

ちゃんと応援してます

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ベルリン・フィルハーモニー・ホルン・カルテット
フォー・コーナーズ!
  発売日:2012/3/7
レーベル : FOCD9542 価格:2,667円+税
2016年3月1日

今年も卒業のシーズンがやってきました。

やはり、旅立つ人には、そっとその背中を押してあげたい。そして明るく華やかに見送ってあげたい…。そんなシチュエーションにぴったりなのが、高らかに響く金管楽器の音色です。そこで、4オクターブの広い音域で豊かな音色のホルンはいかがでしょう?

リリース自体は4年前になりますが、ベルリン・フィルのホルン奏者4人によるアルバム「フォー・コーナーズ!」です。世界トップのホルン奏者とも言われるシュテファン・ドールも、もちろん参加。ダイナミックで、スケールの大きな演奏が魅力のベルリン・フィルですが、このアルバムは、実力派が、そのテクニックをベースに思いっきり楽しく遊んでみました!という内容です。

というのも「ベサメ・ムーチョ」「パリの空の下」「カリンカ」「ピツィカート・ポルカ」「ライオンは寝ている」といったラインナップと、ジャケット写真を見ればわかるように、演奏で世界一周を試みています。日本発は「ずいずいずっころばし」と「東京地下鉄ポルカ」の2曲。この「東京地下鉄ポルカ」は、地下鉄の駅名を早口言葉のように並べたもので、ベルリン・フィルの来日公演のアンコール曲として知られています。もちろん、大阪公演では大阪バージョンになります。

そんな具合に、遊び心満載、効果音も歌も自分たちでやっていて、4人が楽しんでいるのが音からも伝わってきます。ネタばれにはなりますが、最後の最後に、NG集というおまけ付き。音楽だけでも楽しいのに、このおまけで、さらに楽しさ倍増。こちらも最後に「へいっ!」と掛け声をかけたくなること必至です。

ところで、ホルンはラッパ部分のベルが後ろを向いているため、奏者が音を出しても、それが観客に直接届かず、壁に反響したり、ぐるっと回りこんできた音になる特殊な形の楽器です。もしかすると、あなたの耳には直接届いていないかもしれないけれど、この時期、誰かがどこかであなたにエールを送っているかも。さぁ、一歩を踏み出しましょう!

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