山下くに子のこの1枚

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元FM横浜アナウンサー。小学館ビッグコミック『CD探検隊』連載中の『山下くに子』がお薦めするバラエティに富んだ名盤の数々をご紹介します!

あなたの日常に組み合わせの変化球を

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あなたの日常に組み合わせの変化球を
外囿祥一郎&西久保友広
日本のうた
  発売日:2016/6/1
レーベル : EVA-001 価格:2,500円+税
2016年9月1日

これって、前例がないことらしいです。ユーフォニウムとマリンバの組み合わせのCD。ある意味、チャレンジですね。

航空自衛隊の音楽隊に所属していた経歴を持つ外囿祥一郎さんのユーフォニアムと、読売日本交響楽団の打楽器奏者でもある西久保友広さんのマリンバのデュエットで聞かせる「日本のうた」。タイトル通り、日本の楽曲ばかりなのですが、そのラインナップがユニーク。宮城道雄の「春の海」や、兎追いし…の「ふるさと」など古典的な日本の代表曲もあれば、ザ・ピーナッツの「恋のフーガ」、ピンクレディーの「UFO」、果ては「津軽海峡・冬景色」なんてのもアリ! 特に津軽海峡…の冒頭は8分の11拍子で編曲されているそうで、なんだかすごいことになっています。

ユーフォニアムの音も、マリンバの音も、知っているつもりでしたが、組み合わせて聞いてみると、なんだか違う楽器の音に聞こえてきます。楽曲自体も、馴染み深いはずなのに、編曲の妙もあり、この楽器の組み合わせで聞くと、なんだか知らない曲のよう。こんなに表情が豊かな柔らかい音を出す楽器だったんだ…など、新しい発見が次々と訪れます。

またネット上には、このCDのYouTube動画が掲載されているのですが、これが、よくあるミュージックビデオではない。なんと、手作り感満載のお二人の解説ビデオ。演奏者だけでなく、編曲者も「お初」の組み合わせを楽しまれたようで、聞いているこちらが初めての音に「なんだこりゃ!?」になるのは、当然のことのようです。

ちょうど、この夏はリオ五輪も開催され、誰もが「日本」を意識している時期、日本の曲はいつも以上に心に響きそう。そして、いつもとは違う音のアレンジに、自分も何か新しいことに挑戦してみようかな、って気持ちにさせてくれます。

「挑戦」というと構えてしまいますが、ほんのちょっとのことでいいんです。日常の中に小さなことを変えてみる。組み合わせを変えてみる。少しの違いが、いつか大きな挑戦につながるかもしれません。それに、組み合わせを変えてみると、自分にベストの組み合わせというのも、見つかるそうですよ。

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