東日本大震災 ボランティア 2017

写真 子どもたちの笑顔を創造しながら山積みの本にむかいました

写真 学校からの街の風景

 日本教職員組合は、7月26日(水)から28日(金)の3日間、岩手県大船渡市立吉浜小学校、大船渡市立末崎小学校、釜石市立白山小学校において、教育復興ボランティアを行いました。
 今回のボランティアは、図書ボランティアで5人ずつの2チームに分かれての作業でした。主な活動は、図書室の蔵書整理、廃棄処理、バーコード入力等でしたが、人出を要する仕事で1~2日の作業で終わるのか不安でしたが、ハイペースで仕事が進み、みるみるうちに本棚を整理することができました。

 今回のボランティアに参加した組合員から感想が寄せられましたので紹介します。
 
2日間、図書ボランティアに参加した。
1日目は、大船渡市立吉浜小学校において、おもに古くなった図書の廃棄作業を行った。吉浜地区は大船渡市街地から車で20分ほど北上した位置にある。この地域は、リアス式海岸の奥まった所にあり、津波も相当な高さまで来たようだが、奇跡的にわずかな犠牲者を出しただけであったようで、奇跡の浜と呼ばれている。これは過去の津波被害に学び、地域の先人たちが高台に住むように働きかけてきたことによるものだそうで、郷土の誇りとなっている。地域のつながりも強く感じ、したがって、地域の方々から寄贈された図書も多く、廃棄するかどうか迷ったが、「子どもたちが手に取るか?」という視点で選択をした。また、同じ班に図書司書の方もおり、いろいろな作業を進める上で大変心強かった。作業終了後は、新しく建設されている防波堤や津波によって現れた津波石などを見学した。
2日目は、釜石観音の近くにある、白山小学校で新刊図書の登録やカバー貼り作業を行った。昨日の廃棄作業もそうだが、パソコンに登録する作業も、カバーを貼る作業も初めてのことでとまどったが、図書館司書の方に指導してもらい、なんとか作業を進めることができた。やはり、新しい本が入ることは子どもたちにとっても嬉しいことであり、読書への意欲にもつながると思う。はじめは、すべての図書の登録やカバー貼りが終わるかどうか不安であったが、皆の協力により、予定よりはやく終えることができた。
大船渡も釜石も、震災から6年たっても、復興は道半ばであると感じた。ただ、その中において、新しい建物や道路、防波堤などは着々とできてきている。新しい学校もいくつか見られた。
昨年も大槌学園の引っ越しボランティアに参加したが、また機会があれば参加したい。
(秋田県 伊藤明宏)

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