インドの児童労働対策プロジェクト

私たち日本教職員組合は、国際連帯のとりくみの一環として国際連帯カンパを活用し、2010年から特定非営利活動法人ACE(エース)と共に、インドのコットン生産地で児童労働をなくし、子どもたちが継続的に学校へ通えるよう支援するプロジェクトを実施します。

私たちが身近に使っているシャツやタオルなどの綿製品の原料、コットン。インドは主要なコットン生産国で、世界最大の耕地面積と、世界第2位の生産量を誇ります。そして日本にとってもインドは最大の綿糸(コットンが糸になったもの)の輸入元であり、つながりがあります。

そのインドのコットン生産地で、多くの子どもたちが学校へ通えず、劣悪な労働条件で働かされています。特にインド南部のコットンの種子生産地では、約40万人以上の子どもたちが働いており、うち半数以上が義務教育年齢の14歳未満、7~8割は女子です。授粉や収穫などの作業に、長時間、低賃金で働かされ、また農薬による影響で、皮膚病や呼吸疾患などの病気に悩まされる子どもたちが多くいます。

読み書きの勉強ができないまま働きおとなになると、将来低賃金の仕事しか得ることができなくなり、貧困の悪循環に陥ってしまいます。

このような状況を改善するため、現地プロジェクトでは、子どもたちを危険な労働から守り、子どもたちが教育を受けられるよう支援する活動を行います。

〈プロジェクトの概要〉

実施期間 2010月1月~2012年12月(約3年間)
現地パートナー団体 インドのNGO「SPEED」
支援対象地 インド、アンドラプラデシュ州マハブブナガル県ナガルドーディ村
支援対象者 6~13歳の就学年齢の子ども約540人および17歳以下の女子
主な活動
内容

児童労働のモニタリングと救出

住民グループを組織し、コットン畑で働く子どもを労働から救出するなどの活動を行います。

子どもの就学支援

未就学の子どもがブリッジスクールで基礎教育を受け、公立学校へ就学できるよう支援し、また学校施設の改善なども行います。

女子のエンパワーメント

子どもグループを組織し、特に女子が抱える問題を解消できるよう支援します。

住民や役人への啓発や能力強化

集会などで教育の重要性や児童労働の問題についての意識を高め、住民の力で児童労働を予防するしくみづくりを支援します。

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