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2023 Education International 9TH WORLD CONGRESS 第9回EI世界総会
2023/07/14
第9回EI世界総会「教職員は、公教育を守り、教職を高めるためにつながろう!」
日本教職員組合が加盟する教育インターナショナル(EI)は、「組合の拡大、教職の向上、民主主義の擁護」をテーマに第9回世界総会をオンラインで開催(7/11-13)しました。
開会あいさつの中で、ホップグッドEI会長は、総会参加者を歓迎し、新型コロナウイルス感染症のパンデミック下においても、質の高い公教育を提供し続けるために粘り強くとりくんだ教職員の勇気と努力を称えました。また、「公的資金を最も必要とされるところに充て、すべての子どもたちが質の高い学習環境において学ぶことができるよう」政府に要求するよう呼びかけました。公共の利益のために投資することは民主主義の基礎であり、十分な教員養成を受け、十分な報酬を得た教員による質の高い公教育ほど優れた投資はないとまとめました。
エドワーズEI事務局長は、総括報告の中で、新型コロナウイルス感染症のパンデミックの影響で様変わりした教育環境、教職員の労働環境や条件、世界中で深刻化する人権・労働組合権や民主主義への攻撃、武力紛争、難民や移民の急増などの問題について触れました。また、それらに対するEIのとりくみへの加盟組織の結集や連帯に感謝するとともに、質の高い教育、教職の向上や民主主義の擁護に向けて教職員がリードしていく重要性を強調しました。
EIAP地域議長である瀧本JTU委員長は、総括報告に関する討論において、教育予算の不足や教職員不足、長時間労働、労働組合権の侵害、異常気象による災害の深刻化など、アジア太平洋地域の教職員組合が直面する課題について報告しました。その中で、気候変動のとりくみについては、社会における公正な移行を推進することが大切で、カリキュラムのあらゆる側面に気候変動教育を組み込むことが重要であると訴えました。またそのためには、教育システムは教職員の賃金労働条件を見直し、気候危機に関する教職員の知識と専門性を開発できるよう支援しなければならないとまとめました。
また、JTU青年部長は、EIのジョン・トンプソン・フェローシップ・プログラムに参加し、韓国や台湾、モンゴルのなかまとの学習や意見交流を通して、教職員組合の本質や各国の考え方の違いなどを学んだ経験について報告しました。また、「友に学ぶ・共に学ぶ」をテーマにしたTOMO-KEN(青年教育実践交流集会)や次世代リーダーとしての視点やスキルも学べる「未来プロジェクト」など、JTUのとりくみを紹介しました。