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第94回中央メーデー開催
2023/05/08
4月29日(土・祝) 東京・代々木公園で第94回メーデー中央大会が開催されました。4年ぶりに参加者数に制限を設けず、28,500人の働く仲間やその家族などが一堂に会し、労働条件の改善、人権の確立、平和への想いなど共有しました。
中央式典での主催者挨拶で、芳野友子中央実行委員長(連合会長)は、2023春季生活闘争において30年ぶりの高水準での賃金改善が行われたことに触れ、「世の中全体で「給料があがった」「生活が楽になった」と感じるためには、労働者の7割が働く中小企業で賃上げが行われなければならない。現在も交渉中の組合の皆さんには、最後の最後まで賃上げにこだわった交渉をお願いする」と述べました。また、5月のG7サミットに向けて、L7サミットを4月初めに開催したことに触れた上で、「世界が不安定なときこそ様々な課題を解決に導くため、労働組合は、企業や政府などとも意見の違いやアプローチの違いを乗り越えてハート・トゥ・ハートで話し合うこと(社会対話)が必要だと確認し合った。さらに、多様性が尊重される世の中の必要性を訴え、「メーデー・スローガンに掲げた「支え合い・助け合う社会」「笑顔あふれる未来」を実現するため、働く仲間の思いを一つに、連帯してともに進んで行きましょう。」と呼びかけました。
来賓として、政府を代表して岸田文雄内閣総理大臣、労働行政を代表して加藤勝信厚生労働大臣、メーデー中央大会を後援している東京都より小池百合子知事が挨拶しました。
春季生活闘争の取り組みを続ける現場から、運輸労連東京都連の土屋亮集団交渉議長が、多くの加盟単組が増額を勝ち取る事ができたが、未だ物価上昇に耐えうる賃金水準には達していないとした上で、「人への投資を前提に、若者が魅力を感じる賃金の引き上げをはじめ、労働条件を底上げし、働く者が希望を持つことできる産業にするための取り組みを進めて行きたい。」と訴えました。
続いて、支え合い・助け合いの現場から、認定NPO法人キッズドアの渡辺由美子理事長が「コロナ禍が終息しても、困窮子育て家庭は未だに厳しい状況にある。さらに昨年からの物価高が追い打ちをかけている。子ども貧困は親の貧困でもある。働いているのに苦しい。是非とも皆さん協力して貧困バッシングをとめていただき、苦しい時に苦しいと声を挙げることのできる社会として頂きたい。みんなで団結して日本を盛り上げることができればと思っている。」と訴えました。
最後に、太田佳織メーデー常任実行委員(情報労連 中央執行委員)がメーデー宣言(案)を提案し、満場の拍手で採択され、式典は、田中清文メーデー常任実行委員(自動車総連 常任執行委員)のがんばろう三唱で閉会しました。