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子どもたちの『読みたい』『知りたい』に応えよう

2009/02/11

子どもたちの『読みたい』『知りたい』に応えよう

2009年2月11日

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日本教職員組合・学校図書館フォーラムで論議

2月11日、日本教育会館(東京・一ツ橋)で、小中学校での学校図書館を活用した教育をすすめるため、学校図書館フォーラム東ブロック集会を開催しました。

冒頭で、山本副委員長は、OECDの学習到達度調査(PISA)の学習習慣調査で明らかになった、「読書離れ」を指摘し、文字・活字文化振興法(2005)などの法整備がされても、学校図書館の整備がすすんでいない現状を、学校現場から訴えて変えていこうと挨拶しました。

講演では、日本女子大学の坂田仰さんが「学校図書館の充実に向けて―教育改革の動向と司書教諭の役割―」と題して、いま文科省の教育改革で求められている学校図書館整備の方向について解説しました。司書教諭※の役割として、従来からの調べ学習や読書活動の推進の他、情報活用教育の担い手としての役割が更に加わっていることを指摘しました。そのため計画的に校内研修などを開催し、教職員全体で図書館活用の理解を広げることが必要だと訴えました。

実践報告では、岩手県教組から、県議会で専任司書教諭制度※※の法制化を求める請願を国に上げながら、県では27学級以上の小学校と22学級以上の中学校に「専任司書教諭」を配置して、学校全体で図書館教育にとりくんでいる報告がありました。千葉県教組からは、教育委員会などとともに本が足りない図書館教育の現状を周知したり、自治体議員と連携して学校図書館図書費充実にとりくんでいると報告されました。

日本教職員組合は、これらの声を集めて、子どもたちの「読みたい」「知りたい」に応える学校図書館教育を保障するため、専任司書教諭制度への法改正を求めていきます。

※司書教諭:

学校図書館の専門的職務を行う教員。現在は担任や授業を行いながら、更に司書教諭としての職務が期待されています。しかし現在は、学校現場の恒常的多忙のため、ほとんど図書館にいることができない状況です。

※※専任司書教諭制度:

司書教諭は担任や授業を持たずに、常に図書館にいて、学校図書館を子どもや教職員がいつでも使えるように職務を行うことができるようにする制度です。

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