声明

第45回衆議院選挙に対する声明

2009年08月31日

第45回衆議院選挙に対する声明

2009年8月31日

 中央執行委員長 中村 讓

昨日、自公政権が終焉を迎えた。05年の「郵政選挙」から4年間、国会では強行採決を繰り返し、貧困と格差に苦しむ多くの国民生活に目を向けることなく、民主主義を否定する政権運営を続けてきた結果、国民から「退場」を命ぜられた。

自民党の政権末期は惨憺たるものであった。07年の参議院選挙で既に国民から「NO」を突き付けられていたにもかかわらず、国民の審判を受けることなく3人の首相が1年交代で入れ替わり、1日も早く衆議院の解散・総選挙を求める世論を無視し、内閣支持率だけのために小手先の弥縫策を続けてきた。その結果、金融・経済の混乱のみならず、人々から安心・安全を奪い、将来への夢や希望を喪失させた。

自公政権は、国民の怒りの矛先をかわすため、選挙戦ではまるで野党のように民主党批判を繰り返し、さらに選挙期間中には、日本教職員組合をはじめとする労働組合を誹謗・中傷するパンフレットをばら撒き、ネガティブ・キャンペーンに終始した。日本教職員組合を「国家解体」「社会秩序破壊」を目論む組織と表しているなど、明らかに名誉棄損にあたるものであり、国民の感覚からは異様に見え、支持を得られない行為であることは、選挙結果が示しており、猛省を強く求める。

今や日本は7人に1人の子どもが貧困状態にあり、学びたくても学べない子どもが増え続けている。子どもたちの学習権を保障するための具体策を早急に講じるよう求めていかなければならない。さらに、国際社会に生きる子どもにとって必要な平和・人権・環境・共生の教育は十分とは言えず、社会で生きて働く力を子どもたちにつけるため、保護者・地域住民と協働して実践をすすめなければならない。また、メディア・リテラシー教育や労働教育、そして後期中等教育を中心とした教育改革についても、そのあり方や方向性について協議をしていかなければならない。

政権交代は実現した。しかし、それは決して目的ではない。真の目的は、国民の手に政治を取り戻すことであり、人々の安心・安全な生活を実現し、未来を担う子どもたちにとって必要な政策を実行することである。そのために、私たちは、保護者・地域住民・働く仲間をはじめ、政府・文科省や自治体首長・教育委員会、そして与野党問わず社会的対話をすすめていく。

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