2011年4月アーカイブ

連合救援ボランティア記録

 東北の言葉で捨てることをなげるという。被災した方の背中となげられたものの数々は言葉よりも雄弁に物語る。大槌地区桜木町の川縁の土手には様々なものたちがなげられている。泥にまみれたピアノ・学習机・・・

 Mおばあちゃん お元気ですか?「一切合切家具はなげてくれ。それから庭の泥も全部なげてくれ。」「でも、私はここにいなくていいかい。つらくてみてられない。」そう言っておばあちゃんは私たちに背を向けられた。
 おじいちゃんの遺影と仏壇。物置にはおむつ。おじいちゃんの介護していたのかもしれない、庭に面した部屋のベッドはおじいちゃんのものだったのだろうか。きっとここから庭をみていたんだろうか。私たちはただ黙って泥を掻き出し、なげつづける。水を含んだ畳と布団は重い。Mおばあちゃんの家で捨てられなかったもの。おじいちゃんの遺影と仏壇。庭から泥を掻き出したら黄水仙が息吹き返した。

連合救援ボランティア記録

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私のチームは、終日保育園で作業。

このチームでは対応不可能な厨房を除き、講堂や保育室など全て泥や瓦礫出し、石灰撒きまで完了しました。

園長さんはじめ職員のみなさんには大変感謝されました。

みんな汗だく状態で、日差しもきつく、徐々に暑さや日焼け対策も必要になってくると思います。

連合救援ボランティア記録

29人が二班に別れて作業。2つの民家の泥やガレキ撤去作業です。

民家からガレキ捨て場まで距離があり、文字通り人海戦術で運び出しました。

作業現場は、基本的に水がないので、携帯ウェットティッシュがあると、トイレや食事時に便利です。

どうしても泥だらけになるので、終了後に洗って乾かせるカッパ上下は必需品!

安全長靴は絶対必要です(現場はガラス破片や釘が散乱しているので)。

現地報告(岩手)

釜石支部聞き取り

・現在、被災によっていままでの住居に住めなくなった教職員が、非常に困っている。住居を探しているが難しい。その中で新年度が始まっている。

被災を免れた不動産業者は稼動しているが、物件が足りず「200人待ち」と言われた人もいる。

個人解決をしている人の中には、民宿の一部屋を間借りして住んでいる人もいるが、割高感を抱いている。また、片道2時間かけて実家から自家用車で通おうという人も出ている。

4月になって通常勤務となり、物件を探す時間がないという声が多く寄せられている。

今後仮設住宅ができていくだろうが、自治体職員や教職員以外がまず優先されていくのではないか。

このような状況のなかで、多くの教職員が疲弊してきているのを感じる。

教職員として必要な物資は、ペンなどの事務用品、保健室で使う救急箱等。

これらは本来地教委に要求すべきものだが、教委も1人2人でまわしている状況で、対応できていない。

連合救援ボランティア記録

女性の一人住まいの家を担当、妹さん夫婦が手伝いに来られていました。

「前より家が広くなったね」と。

お母さんの手縫いの着物を捨てる時、「ばいばい」。

私たちに「プロみたいですね」「訓練してきたんですか?」「筋肉痛になるから無理しないでね」と、明
るく接していただき、逆に元気をもらいました。

お昼に、捨ててあるケースに座っていると、汚れた私たちに、「おしりが汚れるから」と拭いてくださる。「何もないけど、これ食べてください」と、サンドイッチとジュースまで頂き、断り切れず頂く。じーんと来ました。

流れて来た泥とごみだらけだった町が、見る見る片付き、人の住む町に変わっています。

人間ってすごい。すばらしい。

これからが大変でしょうが、必ず復興すると思います。

連合救援ボランティア記録

参加者から感想を聞きました。

・毎日、復興に向けて景色が変わっている。  
・みんなで何か遣り遂げる達成感がある。
・チームワークがとても良かった。この経験を生かしたい。
・恵まれたベースキャンプで感謝している。
・だんだんこの作業のプロになってきた気がする。

岩手高教組からの参加者より。

・全国から来ていただき、ありがとうございます。自分も、何かしたいとすぐ志願しました。
・家を流され、避難している同僚がいます。長い目で見て「持つ」ような活動をしていきたい。
・これに参加できない同僚から、自分の分までやってきてほしいと頼まれています。

昨日の夕食時、岩手県教組の豊巻委員長とJTU佐々木執行委員が山葡萄ジュースを持って来てくれました。

本日の担当は3軒。重い作業から、軽い作業に少しずつシフトしています。

別のチームが担当した家がたまたま、岩手県教組の退職者の方で、日教組だと言うと、泣いて喜ばれたそうです。
岩手の退職者のみなさんにも、全国から応援に来ていると伝える、と、おっしゃってくださったそうです。

連合救援ボランティア記録

本日の作業も無事終了。

ぽかぽか陽気で、作業がはかどりました。
うちの10人チームは、2日がかりで一軒終了。
お父さんと妊娠6ヶ月の娘さんにお礼で送られ、娘さんからキャンディーをいただきました。
ホースで泥を流し、家の中まですっかりきれいになりました。

今日は、積み上がった家財道具やごみを、重機でトラックに積んで運ぶ作業が始まりました。

仕事道具は、庭に流れ着いていたり、川原にあったりで、結構現地調達しています。
120センチ×80センチ、高さ50センチくらいの水色のかごが便利です。
水も抜けるし、持つのが楽です。大槌町のごみだしかごのサイズです。

また、とんでもなく重い濡れたたたみは、外に出して立て掛けて水抜きして、翌日運ぶと、とても軽くなっていて幸せな気分になります。

現地報告(岩手)

各支部書記長からの聞き取り

・ 被災当日から3日から1週間ほどの、連絡と緊急のケアが一番必要なときに通信が絶たれていて、必要な動きがとれなかったことが痛かった。教育委員会も状況は同じだろう。

・避難所の物資にかかわる現在のニーズについて。大きい避難所は1,000人規模の場所もあり、米・野菜を始めとする食材が常時不足している。消費が大量であるためで、米は一日1.5トン消費する。みそ・しょうゆ・マヨネーズなどの調味料も不足。たとえばマヨネーズ1、2本届いたところで、この人数だからとても足りない。
また、高齢者の下着類も不足しがちだ。水道が復旧していないことで、洗濯ができないためである。

・学校の物資にかかわる現在のニーズについて。
 気仙地区では教材を扱う業者も軒並み流された。機能しているのは地区に一社だけで、「受注はするが納品がいつになるかわからない。」とのこと。教材が一部そろっていない中での授業開始になるだろう。ランドセルは、ボランティアの手によって届きつつある。

連合救援ボランティア記録

雪の中での作業でした。本日は2軒がまだ終わりません。

私の方は、夏に出産予定の若夫婦と、お父さんとおばあちゃん4人の二棟。
おばあちゃんは、畑にいて流されてまだ見つかりません。

お昼は雪がすごいため、前のうちに入れてもらって、いただきました。感謝。

本日から、海岸沿いの壊滅状況の中、電信柱を立てる工事が着々とすすんでいました。

住宅地にも電力会社が通電工事に来ています。

廃墟、壊滅状態から、復興に向けた動きが、住民の中にも、町の中にもあり、力強さを感じます。

全国各地からかけつける、関係会社、ボランティアの皆さんに、共感と心からのエールを送ります。

連合救援ボランティア記録

作業三日目。
引き続き大槌の桜木町での作業でした。

この土日をつかってご家族・ご親族が安否確認や復旧の手伝いに来てるのか、道路の渋滞が目立ちます。

今朝も作業しながら、小学生の女の子が『おばあちゃん』ってキラキラした声をあげて、再会を喜び合うシーンを見ることができました。
厳しい現実の中でも思わず心癒される光景でした。


この地区もまだまだですが、土手沿いや家の脇に出されている廃棄物の量と依頼される作業内容から、各家庭での作業が着実にすすんでいることを想像できます。

今日うかがった家は、家の中の細々した作業や倉庫の中の片付け依頼が主でした。
したがって、今日は三軒やれました。

...といっても決して作業自体は楽にならず...というよりも疲労が蓄積されている...と言ったほうが正しいかもしれません。

今日出会ったMさんご夫妻は二人とも83歳と高齢で地震当時のことを語ってくれました。

地震があまりにも大きくて恐怖で足がすくみ、一歩も動けなかったようです。
それでも津波の可能性があると必死で二人で高台まで逃げたようです。

それから三日間を、ゴルフボールくらいのおにぎりひとつを二人で分け合って食べ、水は濁った水の上澄みだけを飲み、生き延びたそうです。

『せっかく生き延びたから...』と少しずつ少しずつ二人で作業を続けてきたそうです。
そんなお二人を少しでもお手伝いできたことうれしく思います。

連合救援ボランティア記録

本日の作業、終わりました。2チームで4軒。
なかなかきつい泥出し作業。服もパンツもこてこてです。

近所の方に挨拶すると、ご苦労様です、と返してくださいます。

昼頃、新聞の取材が来ました。広島の記者で、作業風景、私たちのボランティアについて取材しました。公務員は批判されているが、大変な仕事をしていることは、入ってわかったとのこと。

現地の社協の受け入れてくださっている方のうちも流されています。
第一波で上流に300メートル流され、必死に電線につかまって助かったとのこと。
そのような人が現地で活動されています。

最後の家の向かいのお父さんも、津波の知らせに親戚や通りがかりの人を逃がしているうちに水が川を越えてきた。車か自分の命かと判断し、車をあきらめて、水につかりながら山を登ったとのこと。

語りたい、聞いてほしい、という気持ちが伝わって来ます。
そういう人ばかりの現場で、改めて気持ちが引き締まります。

連合救援ボランティア記録

ボランティアの心得。

・作業場所に着いたら、まず避難場所を現地の人に聞く。地震が来たらすぐ逃げろ。
・45分作業、15分休憩。45分昼休みのサイクルで。休憩をきちんととり、無理をしない。作業量は膨大であり、少しがんばっても変わらない。
・家の片付けは、家の人の指示に従う。
・ベースキャンプでは、気が付いたらどんどん準備や片付けを手伝う。
・チーム参加者と進んで交流する。健康状態にも気を配る。
・無理をしない。体の具合が悪ければ、軽めの仕事をするか、休む。

土日は現地入りする人が増え、渋滞や混雑が起きています。
ガソリン事情もよくなり、見物人もあるようです。
釜石は、遺体捜索現場をよけて、石灰まき作業を続けています。
来てほしい人や作業リクエストが多く、翌日の予定までしかたちません。
最前線のコーディネートがパンクして、ぎりぎりの中で、決めてもらっているようです。

連合救援ボランティア記録

今日は、昨日の近所のお宅3軒。
高齢の一人暮らしの方の家も。

私の担当は、88歳のおばあさん宅。
小学校2年生の時に、三陸の大津波にあったが、被害は比べものにならないとのこと。
となりの奥さんに車で連れて避難させてもらって命が助かった。
妹と甥夫婦は亡くなっている。
一人なので何もできず、困っておられた。

玄関のいすに座ってもらい、指示を受けながらの作業。
服や食器も洗って使うということで、お姉さんの形見の着物も乾かすことに。
4月4日までにごみだしをして、5日に回収するとか。
「あなたたちは、明日も来てくれるのか」と、何度も聞かれるが、ボランティア希望のエントリーが70軒以上あり、そうもいかない。

2チームで3軒目の途中でタイムリミット。
強風にあおられて、砂ぼこりとごみが舞い上がる中での作業。
岩手は地盤が硬いらしく、地震による家の損壊は被災地でさえ殆んどない。
屋根にブルーシートもない。
津波さえなければ、普通の暮らしがあったはず。

連合救援ボランティア記録

昨日夕食後、岩手高教組千葉書記長が来られ、挨拶をいただく。
いつも夜中まで対応しておられるのに、顔には出さず、私たちへの心遣いに心を打たれる。
今回の連合災害救援チームは、政府からの要請を受け、組織立った大型のボランティアとしては初めての派遣で、地元の期待もとても大きいらしい。
被災地のボランティアセンターや社会福祉協議会がまだ落ち着かないため、少し内陸の社協がバックアップしています。

連合救援ボランティア記録

釜石の石灰撒きチームと分かれ、大槌町の片付けに。
地元社会福祉協議会の案内で、大槌町は2チームに分かれ2軒の片付け。
道路が渋滞し、壊滅状態の釜石を抜けて現地までバスで2時間。
10時すぎから作業開始。
内容は、二階が住める人に避難所から戻っていただくための、一階の片付け。
45分作業、15分休憩のペース。
川の堤防を越えた津波は一階の鴨居まで。
50センチほどの津波警報だったとかで、自宅にいて、あわてて着のみ着のままで山に逃げて助かったそうです。
 
庭にたまる泥、ごみ、柱、タイヤなど、あらゆる物を、庭先や道路、土手に積み上げる。室内の海水混じりのタンス、畳、衣類を外に出す。濡れており、重たい。夫婦と息子さんで震災一週間後から片付け始め、泥出しが大変だったとのこと。作業が早く進み、2軒の間にある家も少し手伝う。

少し海側に行くと一面焼けている。夕方、スコップ、一輪車を溝で洗い、作業終了。2軒のご夫婦に挨拶。「助かりました」と涙でお礼を言われ、バスを見送ってもらう。

明日も、みんなで力を合わせてがんばります。

連合救援ボランティア記録

本日はチームが二つに分かれます。釜石の石灰まきと、大槌町の民家の泥掘り。
岩手高教組の現地ボランティアも参されるとのこと。がんばってきます。
連合ボランティアベースキャンプ、布団はあるのでシュラフはいらない。
食事は地元のお店からの差し入れ。
水・マスクなども、ほぼあります。

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