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世界教員の日「教員の声を大切に」
2024/10/04
毎年、10 月 5 日は「世界教員の日」です。教職に価値を置き、尊重する日として祝われますが、このことは教育を変革するための大切な一歩でもあります。ブエノスアイレスで開催された第 10 回教育インターナショナル(EI)世界総会では、私たちの使命と教職の向上に向けた決意が再確認されました。
2024年「世界教員の日」のテーマは、「教員の声を大切に:教育のための新しい社会契約に向けて」です。ここでは、私たちが直面している課題にとりくむためには、まず教職員が関与しなければならないことが強調されています。重要なのは、教職員の専門的知識と意見が認識され、活用されることです。教職員は意思決定の中心とならなければなりません。
ユネスコによると、世界の教員不足は4,400万人に達しており、日本も例外ではありません。教員不足の背景には、低賃金、長時間労働、過度の仕事量、教職員に求められる多様な要求など、さまざまな要因があります。しかし、これらの問題の多くは、教育予算が不十分であることが根本にあります。この状況を打破するため、EI は「Go Public! Fund Education」キャンペーンにとりくみ、教育と教職員への公的投資を増やし、すべての人のためのゆたかな公教育の実現をめざしています。また、日本教職員組合は、「今、学校が大ピンチ:学校の働き方改革」実現にとりくんでいます。授業準備の時間や子どもと向き合う時間、ゆっくり食事やトイレに行く時間も取れないほどの深刻な長時間労働を何としても是正していかなければなりません。
同時に、より良い世界を創造する上で重要な役割を果たす教職員をどのように支援し、変革できるかについて明確な行動計画を策定するため、アントニオ・グテーレス国連事務総長によって招集された「教職に関するハイレベルパネル」は、教職員が正当に評価され、尊敬されるようにするための59の勧告を策定しました。これらの包括的な勧告は、組合の継続的な提言の結果であり、世界中の教職員と子どもたちに真の変化をもたらす唯一無二の機会となります。