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梶原中央執行委員長 あいさつ

2024/04/01

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 4月1日に中央執行委員長に着任した梶原貴です。中央執行委員全員で力を合わせて今期の運動を提起してまいりますので、どうぞよろしくお願いします。

 能登半島地震で亡くなられた方々、とりわけ子どもたち、教育関係者に謹んでお悔やみを申し上げます。地震発生から3か月が経過し、関係者の懸命なご努力が続いていますが、地形的な制約もあり復旧・復興は思うようにすすんでおらず、子どもたちの教育環境も十分とは言えない状況です。引き続き関係各位に敬意を払いながら、一日も早い復旧・復興を願わずにはいられません。

 今年、日教組は1947年の結成から77年を迎え、あと23年で結成100年となります。今年生まれた子どもが教職をめざしてくれたら、ちょうど就職するタイミングです。その時の学校現場はどうあるべきでしょう。私はこの100周年の時に、全国の学校で、日教組がめざす、子どもの人権が保障され、インクルーシブで共生が重んじられ、子どもと教職員が平和や環境について気軽に話し合うことができる環境をめざしていきたいと思っています。そのためにも、これまでの運動を継承し、社会的対話によって私どもの運動を広く社会に理解していただけるようとりくんでまいります。

また今年は、1994年の子どもの権利条約国内批准から30年の節目にあたります。しかし、子どもの貧困、虐待、自死、不登校は深刻さを増しており、子どもが学校・地域・家庭に自分の「居場所」を見つけることが難しくなっているのではないかと危惧されます。この機に同条約の理念実現に向けて、その重要性を再度学校・社会に理解を広げていくことが重要です。

 子どものwell-beingは、多くの時間をともに過ごす教職員のwell-beingと相関があるといわれています。すなわち、日教組が重点方針に掲げている、教職員が実感できる学校の働き方改革を実現させなければ、子どもたちのゆたかな学びに影響が出ることは必至です。日教組は今年3月、中教審・文科省に70万筆を超える署名を提出しました。今後も引き続き日教組が求める「7つの提言」の実現にむけて全力でとりくんでいく決意です。

 日教組のもう一つの重点方針は組織拡大・強化です。職場の課題を解決できる身近な存在として日教組がいることを広く理解していただけるように情報を積極的に発信していきます。同時にジェンダー平等をはじめ職場の多様性が担保され、すべての人が働きやすい職場づくりのためには組合が必要だということを丁寧に広め、組織の拡大をはかっていきたいと思っています。

 最後に、これら諸課題の解決は、政治の場における政策制度の実現が重要です。2025年7月の第27回参議院選挙において、日教組が推薦決定している「みずおか俊一」(全国比例区)への絶大なる支援をお願いし、着任にあたってのあいさつとさせていただきます。

2024年4月1日

日本教職員組合 中央執行委員長 梶原 貴

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