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第6回ものづくり教育シンポジウム開催

2024/02/20

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 2月18日 ものつくり大学(埼玉県行田市)において第6回ものづくりシンポジウムを6年ぶりに開催しました。参加者は250人、うち子ども50人でした。

 

 主催者あいさつで日教組瀧本中央執行委員長は、ものづくり教育シンポジウムの意義を述べ、その後、報道された中学校技術科教員の約4人に一人が免許のない状況であったこと、初めてものづくりにふれる中学校技術科、また、その先の高校においても厳しい状況にあることからも、産学労でものづくりについて考えるこのシンポジウムが重要であることなどを述べました。

 シンポジウムの講演では、木下龍さん(千葉大)から「ものづくり教育のゆたかな学びの意義と課題」と題し、「ものづくりは学びの楽しさを実感できる教育的意義があるが、ものづくり教育の制度的位置付けが貧弱であることや「技術科」免許を取得できる大学が非常に少ないことなどの課題がある。もっとも重要なことはものづくり教育でゆたかに学ぶ子どもたちの姿を示す教育実践である」と話がありました。続いて、木下さんをコーディネーターとして、パネルディスカッションを行いました。大学生からは、橋の模型作成プロジェクトでの、様々な作業をチームで作り上げる楽しさやコミュニケーションの必要性などの話があり、JAM組合員からは、「会社ではチームで仕事をするので、大学時代に経験をすることは意義あることだと思う。」また、「これから大学にはマネジメントのできるテクノロジストを育成していってもらいたい」との要望もありました。大学教員からは、「大学では6割実習、4割座学で行っている。実習はチームで行うことが多く、ディスカッションしながらすることで力になる」ことや、JAM組合員からの要望には「現在大学ではその方向ですすめている。がんばります」との話がありました。

 

 同時進行で「子どもプログラム」として、流動床実験、レーザー加工機実演、人協働ロボット実演などデモンストレーションの見学やモーターカー制作などを行いました。予定時間を過ぎても作業に夢中になり、でき上った作品を大事そうに持って帰る子どもたちの姿が見られました。

 

 主催者まとめでJAM安河内会長からは、多くの気づきのあったシンポジウムとなったことの感謝とともに、「ものづくり人材は社会から求められており、現状の改善を訴えていきたい。労働組合がなぜこのようなシンポジウムを行うか、それは大切な職場を守っていくこと。そして私たちが求める社会をめざして、ともにがんばりましょう」と述べました。

 シンポジウム終了後参加者は、ものつくり大学の各種加工機や実習場など、施設見学を行いました。

 

 ものづくり教育シンポジウムはJAM(ものづくり産業労働組)と日教組が共同で主催し、中学校・高校・大学における技術・職業教育の現状と課題を共有し、産学労の協力でものづくり教育をどのようにすすめていくのかそれぞれの役割を確認していく場となっています。

 当日はJAM加盟組織企業の製品がパネルとともに展示され、説明やグッズのプレゼントなど組合員と参加者と交流がはかられていました。

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