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連帯こそが組合のDNA ~連帯カンパ~

2023/03/15

日本教職員組合ではこれまで、組合員から寄せられた連帯カンパをもとに、各国で発生する自然災害や紛争の被災者に対する緊急支援、子どもたちの教育支援や児童労働撲滅、途上国の人々の生活支援・民主化支援などにとりくんできました。

~ウクライナ~
2022年2 月 24 日のロシアによるウクライナ侵攻を受け、日本教職員組合が加盟する教育インターナショナル(EI)は、ウクライナの仲間と連帯し、支援するよう呼びかける緊急行動アピールを開始しました。ウクライナの教職員や子どもたちの力になりたいと多くの日教組組合員から多大な支援が寄せられ、日教組を含めた世界中の教職員組合が支援の呼びかけに応えました。ウクライナ侵攻から1年経った今も私たちの連帯に揺るぎはありません。

デビッド・エドワーズEI事務局長は、「今こそ連帯が重要です。私たちの価値観、自由、民主主義、主権のために立ち上がることが重要なのです。当初から世界中の教職員がウクライナの仲間、子どもたち、そしてウクライナのすべての勇敢な人々を支援してきました。私たちは自由への道のりの一歩一歩を彼らと連帯して歩み続けます」と述べています。

世界中の組合員から届いた連帯カンパを通じて、ウクライナのEI加盟組織であるTUESWU は家族を亡くした教職員のニーズに緊急対応したり、避難所の設営や食料、水、医療などの支援、また、組合運営の復旧・維持にも注力し、寒さの中ライフラインが寸断している組合事務所で使用するための発電機を購入したりしました。限られたリソースで授業を行っている教職員・子どもたちが、できるだけ通常に近い教育環境へ整備、維持されるよう、教科書や学用品、教育機器などの提供も行っています。EIは、ウクライナの近隣諸国の加盟組織にも支援を行っています。その1つであるモルドバの EI加盟組織のPESTUでは、ウクライナ難民を受け入れる設備の整備に活用されています。

エドワーズEI事務局長は、ロシアによる抑圧と暴力を非難し、「私たちは皆、ウクライナの教職員の勇気に畏敬の念を抱き、彼らを支持します」と世界中の教職員の連帯を強調しています。

~トルコ~
2023年2月6日にトルコ南部とシリア北部を襲った強い地震と余震による壊滅的な被害に対し、EI は、被災した教職員、子どもたち、住民の支援にとりくむトルコのEI加盟組織であるEğitim Senを支援するため緊急行動アピールを開始しました。日本教職員組合はいち早く呼びかけに応え、トルコ・シリアへの緊急支援を決定しました。

EIは震災直後の数週間には、被災した組合員のための緊急救援活動にとりくみ、現在は生活援助や心理的支援、移転支援など復興援助にもとりくんでいます。Eğitim Senの代表は、「国際労働運動からの連帯により、財政的にもその他の形でも大きく支援いただいている」と報告しています。具体的には、EI連帯資金を通じ、Eğitim Senは支援を必要とする地域にライフラインを設置し、避難民を施設に収容し、食料、水、毛布、テント、シェルターとして機能するコンテナなどの緊急支援物資を届けることができました。

トルコ政府は国の教育システム全体を 2 週間閉鎖しました。Eğitim Senは子どもたちのメンタルヘルスについて懸念を表明しています。また、震災の影響を受けた地域では、何百もの学校が損壊し、労働組合の事務所も再建しなければならない状況にあります。

ウクライナやトルコ・シリアだけでなく、世界各国で自然災害や紛争、飢餓や貧困に苦しんでいる仲間、子どもたちがいます。連帯こそが組合のDNAです。日本教職員組合は、引き続き、EIと連携し、連帯支援にとりくんでいきます。

トルコでの震災支援の様子
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