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子どもたち一人ひとりを大切にする教育を 人権教育実践交流集会開催

2008/02/27

子どもたち一人ひとりを大切にする教育を
人権教育実践交流集会開催 

2008年2月27日

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歓迎挨拶をする日本教職員組合香川嶋村太伸委員長

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芝原生活文化研究所メンバーによるでこまわし

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大島青松園にて

日本教職員組合は第17回人権教育実践交流集会を2月23日(土)〜24日(日)に香川県丸亀市にて全国から約 150人が参加し開催しました。集会は、あらゆる差別の撤廃と人権確立に向けた現場でのとりくみの交流をするとともに、各地での人権教育の課題に触れるため開催されました。

基調報告で松島教文局次長は「今、子どもたちが大切にされにくい社会になっています。子どもたちとしっかり向き合い、声をきちんと受けとめ、わたしたちがこれまでも大切にしてきた『子どもたち一人ひとりを大切にする教育』に自信を持って実践していきましょう」と訴えました。

講演Iでは岡田健悟(部落解放同盟香川県連合会執行委員長)さんから「今こそ『同和教育』を学校で」と題し、差別の現実から学びあげてきた成果が話されました。

講演IIでは「人権文化を考える『福を運んだ でこまわし』」を芝原生活文化研究所の辻本さん、中内さん、南さんが演じました。辻本さんは徳島県内の被差別部落における生産と労働を中心とした生活文化の調査活動にとりくみ、阿波木偶箱廻しを復活する会を組織して「三番叟まわし」「箱廻し」「えびすまわし」「大黒まわし」等の無形民俗文化財の伝承や復活に努め、全国各地で講演活動をしています。

2日目午前は「憲法’47教育基本法と人権教育」「部落問題学習」「両性の自立と平等をめざす教育」「障害児の進路を保障する教育」の4つの分科会でリポート討議やワークショップが行われました。

午後はフィールドワークを行ない、高松市庵治町沖合のらい療養所大島青松園に船で渡り、ハンセン病の強制隔離について学習しました。強風が吹く荒波の中の約30分の乗船でしたが、案内役の喜岡淳さん(香川人権研究所)からは「絶好のフィールドワーク日和です。気候のいい時期に訪れると風光明媚な印象しか残りませんが、この時期に訪れると、いかに過酷なところに閉じこめられていたかを実感できると思います。」と話しがありました。

「せめて死後の魂は風に乗って島を離れ、自由に解き放たれますように」という願いが込められた「風の舞」というモニュメントの前では、強制隔離によってこの島へ閉じこめられた人々の悲しみが伝わり、参加者からは深いため息がもれました。

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