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教職員への投資は未来への投資「教職に関するハイレベルパネル」

2024/02/27

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 懸念すべき世界的な教員不足に対応するため、国連事務総長によって招集された「教職に関するハイレベルパネル」(以下、パネル)は、教職員が正当に評価され、尊敬されるようにするための59の勧告を策定し、2024年2月26日、南アフリカのヨハネスブルクで発表しました。アフリカは最も教員不足が深刻な地域です。

 

 パネルには、教育大臣や元大統領、学者、教職員や学生を含む多様な専門家と関係者のグループが集結しました。日本教職員組合が加盟する教育インターナショナル(EI)の代表としてパネルに参加したスーザン・ホップグッドEI会長は、「私たち教職員の役割と教職員が仕事をするうえで必要なサポートについて検討し、幅広いコンセンサスの中で私たちのメッセージが採用されました。この勧告は教育を真に変革するための新しいツールとなります。私たちは政府がこの呼びかけに確実に応えるようにとりくまなければなりません」と述べています。

 

 この勧告は、教職員への長期的な投資が教育システムの質と持続可能性を確保するために最も効果的な戦略であることを強調しています。就職時に同様の教育要件が課されている専門職の給与と比較し、競争力があり、公平で、専門職にふさわしい給与水準を保障するよう各国政府に求めています。また、教職員の安定した雇用、良好な労働条件や適切な仕事量を保障し、教職員のwell-beingを優先する必要性も訴えています。

 

 日本教職員組合は「今、学校が大ピンチ:学校の働き方改革」実現にとりくんでいます。教職員不足の中、授業準備の時間や子どもと向き合う時間、ゆっくり食事やトイレに行く時間も取れないほどの過労死ラインの深刻な長時間労働を何としても是正していかなければなりません。

 

 教職員への投資は未来への投資です。国連「教職に関するハイレベルパネル」の勧告を真摯に受け止め、子どもたちのゆたかな学びを保障するために、教職員のいのちと健康を守るために、教職員の働き方を改革し、持続可能な学校を実現していきましょう。

 

参照:

教育インターナショナル「国連『教職に関するハイレベルパネル』が世界的な教員不足を解消し、教職を強化するための画期的な勧告を発表」(英語)

国連事務総長教職に関するハイレベルパネル(和訳)

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