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第66次教育研究全国集会in新潟

2017/02/09

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2月3日から5日にかけて、新潟県内で第66次教育研究全国集会を開催しました。全国からのべ1万人が参加し、全体集会の後、25の分科会に分かれて教科別もしくは教育課題別に研究実践を持ち寄り活発な討論を行いました。

全体集会の冒頭、岡島真砂樹実行委員長が主催者を代表してあいさつしました。

「英国では6月に行われた国民投票で、予想に反してEU離脱派が多数を占め、英国がEUから離脱することとなりました。米国では、11月に 行われた大統領選挙において、事前の予想が覆され、ドナルド・トランプ大統領が誕生するという結果となりました。世界はどんどん内向き 志向になりつつあります。日本もまた10年前、20年前に比べて、内向きの議論が増えてきているように思います。しかしながら、私たちが教 育を考える際には、長い時間軸、広い視野でものを見ていくことが必要です。2017年の今、さまざまなことを学んでいる子どもたちは、未来 の新しい社会の中心になっていくからです。

 子どもの貧困やいじめ、虐待、不登校など、子どもをとりまく課題は、複雑化・深刻化しています。子どもの教育を受ける権利ばかりか、個 人の尊厳や人権が脅かされています。とりわけ、東電福島第一原発事故を受け自主避難している子どもへのいじめが各地で起きたことは教育 に関わる者として重く受け止めなければなりません。

『子どもと向き合う』、『子どもに寄り添う』という言葉は私もよく使いますが、それはどういうことなのか、改めて考えさせられました。向 き合い方、寄り添い方は個に応じて違いはあるかもしれませんが、子どもの声に耳を傾ける、その子の様子や行動から思いを感じとることか ら始めることだと思います。自分が受けとめたことを子どもたちにどういった場面でどのように伝えるか、教職員どうしで共有しどう対応し ていくかにつなげていかなければなりません。

 本研究集会の第1回は1951年日光で開催されました。私が生まれる以前のことですが、大会の記録に目を通してみますと、基本方針の中に『われわれの教育研究活動は、それが孤立的、独善的であることは許されない。教員個々の持っている研究問題と、研究活動の経験は相互に交 流され、批判され、これが科学的処理の方法を検討し、その研究成果は社会的に蓄積されなければならない。そのためには協力的、組織的、 かつ自主的な教育研究活動の強力な発展を期さねばならない。』とあります。こうした教育研究活動の理念や意義は今日にも引き継がれてお りますが、この言葉を改めてかみしめながら、子どもを中心に据えた教育研究・授業実践を今後も力強くすすめて参ります。
 
 むすびに、日教組は本年6月で結成70周年を迎えます。昨年は一連のマスコミ報道に関わり、関係団体や教育関係者の皆様にご心配をおかけ しましたが、節目となる本年、信頼回復にむけ全力でとりくんでいくことをお誓いし、主催者を代表してのあいさつと致します。今日から3 日間よろしくお願いいたします。」

その後、山口二郎さん(法政大学)による「民主主義と政治教育」と題する記念講演がありました。

今回の特別分科会は、子どもの活動発表と子どもシンポジウムの2本立てでした。重要無形文化財の舞や平和劇など、子どもたちがふるさとを大事に思う気持ちが表れた活動の様子が発表されました。
子どもシンポジウムは、「ゆたかなふるさとを未来へ~わたしたちにできることは何?~」というテーマを設定し、地元新潟の中学生・高校生・学生から学校生活や学びのこと等について率直な意見が出され、個性の大切さ、自分たちやふるさとの今後について話し合われました。

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