談話

辺野古訴訟最高裁判決に抗議する書記長談話

2023年09月05日

日本教職員組合書記長 山木正博

 

 米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設をめぐり、国土交通省の是正指示は違法であるとして、沖縄県が取り消しを求めた上告審で、9月4日に最高裁(岡正晶裁判長)は、県側の上告を棄却する判決を言い渡した。判決で最高裁は、「本件変更申請に係る沖縄県の事務は法定受託事務である」ことを理由に形式的な判断をし、沖縄県知事の不承認処分の違法性について実質的な審理を行わなかった。国の方針を追随するだけの判決を容認することはできない。

 

 世界一危険だと言われる普天間飛行場の名護市辺野古への基地移設については、当初22年までに新基地が完成する予定であったが、完成の目途すらたっていない。さらに新基地建設予定の埋め立て地には、マヨネーズ並みといわれる軟弱地盤が広がる区域があり、わずかな地震で崩壊する恐れがあるとの指摘もある。もはや、工事計画は破綻していると言わざるを得ない。さらに、この基地建設計画は、沖縄の自然を破壊し、総工費が県の試算で当初の数倍の2兆5千億円以上とも言われており、即刻白紙に戻すべきである。

 

 防衛省は、九州から南西地域の防衛力強化を推進している。とりわけ南西地域では、島々をつなぐ洋上防壁設置構想をすすめており、鹿児島から那覇、宮古島、石垣島、与那国島までをつなぐ1200キロに対艦、対空ミサイル、戦闘機部隊を配備し、宮古島には弾薬庫まで建設した。

戦後沖縄は米軍の施政権下におかれ、1972年の「沖縄復帰」以降も米軍基地の集中を余儀なくされてきた。万が一有事となれば、軍事基地の集中する沖縄が、再び戦禍を被ることは明らかである。

 政府は、沖縄県民が平和に生きる権利を守り、民主主義と地方自治の観点からも幾度となく示されてきた民意を尊重しなければならない。

 

 日教組は、基地のない沖縄の実現のため、引き続き平和フォーラム等と連携し、辺野古新基地建設阻止にむけたとりくみを強化していく。また、「教え子を再び戦場に送るな」の決意のもと、すべての組合員の力を結集して、戦争につながる動きを断固阻止し憲法の理念をめざし、とりくみをすすめる。

 

以上

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